高橋晴美の音楽ネットワーク ニュースレター   

 猛暑の続く毎日ですが、皆様お元気でいらっしゃいますか。
去る7月23日、8月にハンドベルの世界大会に出場なさる"西東京ハンドベルの会"の練習を聴きに行ってまいりました。ハンドベルは、以前、秋田の聖霊女子短期大学ハンドベル部が演奏して下さった『母に贈るうた』をCDの録音で聴いたことはありますが、自分の曲を生で演奏されるのを聴くのは今回が初めてでした。

"西東京ハンドベルの会"の指導者で、ハルミオン団員の印田恵理さんから、今回の世界大会で「ひとつ」を演奏するにあたっての想いを伺い、又ハンドベル大会は競う大会ではなく、一人一人の平和への願いを ハンドベルを通じて天に響かせる大会であると伺い、「ひとつ」がハンドベルで演奏されることにとても意味があると感じました。

猛暑の中会場に着くと、長い机の上に大小のハンドベルが並べられており、皆さん満面の笑みで迎えてくださいました。そして、早速演奏を聴かせていただきました。今回の演奏スタイルは、ハンドベルだけでなく、手話、朗読、アンティークシンバル、お琴とのアンサンブルによる演奏でした。6名という少人数ながら、一音から始まるメロディーが温かく美しく響き、2重音になり、転調と同時にお琴が入り、お琴の間奏の後はお琴の伴奏に乗って、ベルが高らかになり響き、最後は天に向かって響きを目で追うように音が消えてゆきました。「ひとつ」という曲に流れている詩の想いを本当に大切にして積み上げられた演奏は、鳥肌が立つほどでした。

練習後、印田さんが私のために用意して下さった白い手袋をはめて、小さなベルから大きなベルまで実際に触れてみました。その音色の美しさ…。
ベルを鳴らす時の姿勢、音を止める方法、余韻を残す方法、いろいろな奏法など説明をお聞きしていると、複数の人間が同時にベルを鳴らせる事が如何に心ひとつにしないと出来ない楽器かが良く解りました。だからこそ魅力のある楽器であり、天と通じている楽器と言われるのでしょう。本番は大阪で行われました。その様子を、手話をなさった森あけみさんに綴って頂きましたので、ご紹介させていただきます。


 

 

♪    ハンドベル世界大会に参加して  〜「ひとつ」の大きなちから〜   ♪

            
 8月3日〜7日、大阪国際会議場(グランキューブ大阪)で行われた「第14回 ハンドベル世界大会」に参加いたしました。
12か国から、約1200人ものリンガーたちが集まってきました。
早朝から夜遅くまで、礼拝、マスリンギング(参加者全員で各国指揮者の元、期間中に7曲を仕上げる)、

 (左端 印田恵理さん、右から2番目 森あけみさん 右端 お琴の横山裕子さん)

ワークショップ、コンサート、そして又、練習......、毎日、首からぶら下げたスケジュール表を見ながらの行動でした。
 私たちは"西東京ハンドベルの会"から6人で参加いたしました。参加曲目は晴美先生の「ひとつ」。
世界大会のテーマは「Echoes for Pease(エコーズ・フォー・ピース)」。
『私たちが世界大会で演奏する曲は「ひとつ」しかない』と、指揮指導者の印田恵理さんの強い思いに打たれ、私も喜んで参加いたしました。  

 私たちのソロコンサートは二日目でした。 2000席もの大きなメインホールで、6人だけのハンドベル演奏。高音の「レ」のベルの一音が、広い会場に響き、曲は始まりました。静かに流れる単音の旋律に乗せて、歌詞から抜粋したメッセージを、日本語と英語と手話で私がおくります。メンバーでもある箏奏者、横山裕子さんの箏の音色と、ハンドベルの響きで、"ひとつ"の世界がだんだんとふくらんでいきます。曲の最後の最後の箏のアルペジオまで、皆、ていねいに気持ちをひとつにして奏でました。


演奏後、一瞬会場が静まりかえり、そして拍手が聞こえました。

 私が、"ひとつ"に出会って8〜9年。その後、手話ダンス、合唱、そして今回はハンドベルと、いろいろな表現方法でメッセージできるのは、とても幸せなことだと思っています。
心の言葉をベルに託して、6人が奏でる一音一音の主張と調和、それ自体が平和の原点とさえ思えたりもします。


 先月、晴美先生は猛暑の中、私たちの練習を見にいらしてくださいました。
その時、おっしゃられた先生の言葉で、私たちが「ひとつ」を世界大会で演奏する役割(使命)は 大きいのだと気付きました。
 演奏後、「感動した」「涙が出そうになった」「あの曲は何の曲?」「あの曲知ってます」.........と、

いろんな方が声をかけてくださいました。「ひとつ」の大きなちからを改めて感じました。 お客さまの魂に届く演奏ができたことを願っています。


 音楽の力で、国と国が結ばれ、世界中のリンガーたちが様々な違いを超えて、平和への願いをハンドベルに託す......そんな大会にリンガーとして参加できたことを感謝しています。  そして「ひとつ」を演奏できたことは、私たちの宝です。ありがとうございました。

2010.8.14  森 あけみ

 

 

「今日−虹を渡る日」から生まれたNPO法人
       子どもがかける虹の森ネットワーク 虹の森プランナー

神森 瑛実花


 人として目指すべきものは何なのか、この世で人として生まれてきて何をやらなければいけないのかと考えていた2007年の6月のある日、ふと「僕たちの地球を救って。僕たちの未来を守って。」という子どもの声が私の心に訴えかけてきました。国際的な森林環境保全にかかわる仕事をさせていただいていたおかげで、子どもと地球の未来を救うためには、まず、私たちの地球に対する思いが変わること、そして、実際に木を植えて森を作ることが大切だと思いたち、子どもを中心とした自然環境教育と森づくりネットワークのプログラムを思い付きました。

 そのために、日本や海外の協力者たちと話し合いをしながら、各国の子どもたちが小学校で地球環境の現状や森と生物多様性の大切さ、自然循環型のシステムを学びながら、その土地本来の木を植えて森増やし、自分たちの未来の地球について語り合う子どものネットワーク作りと、子どもの住む地元の人たちが、今ある森の木を必要以上に切らずに生活自立ができるように、その土地の環境条件にあった自然栽培農業や自然エネルギー、自然素材の衣食住などを取り入れた仕組みづくりを支援するための準備を始めました。そして、20年後の子どもたちが再び自然と共生しながら心身ともに健康で豊かに暮らせる自然循環型社会を目指すことにさせていただいたのです。

 そんな中、このプログラムの趣旨に合うテーマソングを探していたところ、友人の赤崎さんから紹介されたのが、「今日−虹を渡る日」でした。すぐにうちに帰って聴いた途端、あの美しい旋律と愛の言霊が私の心の琴線に触れ、あまりの感動に涙が止まらなくなってしまいました。世界中で子供たちが植える木が森を作り、雨を呼び、雨が虹をかけ、その虹が世界中の子どもたちの作った森をつないで地球を救うというプログラムのイメージに、ぴったりの曲でした。
そこで、高橋さんにご連絡をして「今日−虹を渡る日」をこの子供のプログラムのテーマソングにさせていただきたいとお願いをしたところ、唐突なお願いにもかかわらず、快く了承してくださったのです。 


 2008年4月24日、ご自宅前の八重桜がきれいに咲いている頃でした。お会いさせていただき、「ひとつ」が生まれた時のお話と、その後「今日−虹を渡る日」が出来るまでの数々の奇跡と感動のお話、そして『高橋晴美in ワルシャワ』という1枚のCDが出来るまでのお話を伺っていると、何があろうと決して妥協をせずに、真の音を貫いてゆかれる高橋さんの作品に対する想いが私の魂に響き、感動し、この時のお話が、後々まで大きな励みとなりました。


 また、どんなときにも謙虚に素直な気持ちで人や物事に対応していくことの大切さを、「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という句を使って教えて下さったこと、さらに、国際的な大きな仕事をするときには、同じ「思い」を持った人たちと一枚岩になってやっていくように、とご自分の経験を踏まえて、アドバイスをしてくださったことが、後に大きな助けになりました。この日から、高橋さんのピアノ伴奏とオーケストラで、世界の子供たちと一緒に「今日−虹を渡る日」を歌い、子供たちが未来の地球のことを話し合う子供会議を開くことを夢見て動き出したのです。



   


 そして、今年6月にはこのプログラムを国際的に広げていくために、「思い」を同じくする友人たちの協力のもと、NPO法人「子供がかける虹の森ネットワーク」が立ち上がりました。このNPO法人は、国、人種、政党、宗教を超えて、地球上のすべての生き物が調和して生きられる自然豊かな地球の再生に貢献することを目的にしています。ネットワークの名前は、「今日−虹を渡る日」のイメージから生まれました。
現在、日本、ガーナ、カメルーン、ペルー、エクアドル、インド、フィリピンの7カ国の協力者が、各国の子どもと地元の人たちのネットワーク作りの準備を始めています。すでにガーナでは、今年に入ってから、6つの小学校で環境教育と植樹を始まり、生徒も先生も活発に参加して下さっています。

 いつも「父の言葉」の中にある、「たゆまぬ努力と祈りがあれば、どんな願いも叶う」という言葉と,「今日−虹を渡る日」の中の「今日の日を待っていた、長い冬を乗り越えて、悲しみ苦しみ すべてが今日のためだった」という言葉に励まされてきました。高橋さんの素晴らしい感性と、人の心をつなぐ愛にあふれる音楽で森づくりをカバーしていただき、愛の歌で森を包み込んで世界の森を虹でつないでいただきたいという思いから、高橋さんにNPO法人の理事をお願いしたところ、お忙しいにもかかわらず、快く引き受けてくださいました。いつか「地球がひとつになる日」を信じて、地球のため、子どもの未来のために高橋さんとご一緒に活動させていただけることを心から感謝しております。高橋さん、ありがとうございます!これからもどうぞよろしくお願いします。


11月23日、シーボニアメンズクラブで5年振りにネットワーク親睦会!

 来る11月23日(火)勤労感謝の日に、5年振りで霞が関のシーボニアメンズクラブでネットワーク親睦会を行います。ゲストに、世界でも数少ないジャズ系のハーモニカ奏者、続木力さんを迎え、皆様お馴染のベーシスト芹澤シゲキさん、ドラマーの八木秀樹さんとのトリオで楽しいひと時をご一緒しませんか。お食事は美味しい事で定評のシーボニアです。ソロあり、インストあり、合唱あり、飛び入りありの楽しい企画をご用意して、皆様のお越しをお待ちしております。

harumin519@nifty.com 又は03-3223-4387(Tel.Fax)までお申し込みください。

日時:11月23日 4:30開場 5:00~5:45演奏、5:45~6:30食事、6:30~7:20演奏
食事:フランス料理、ビュッフェスタイル、フリードリンク
場所:日比谷シーボニア・メンズクラブ
会費:10,000円(会員価格 8,500円)


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