高橋晴美の音楽ネットワーク ニュース レター  


皆様こんにちは。いよいよ夏の幕開けですが、お元気でいらっしゃいますか。
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月末に、私は一足先に梅雨明けした沖縄に行ってまいりました。今回の沖縄行きの目的は、5月 5日のコンサートにいらしてくださった副会長の藤原浩男先生はじめ、沖縄からスタッフとしてまた合唱団の一員として琉装を着てコンサートに参加して下さっ た有川さん、沖縄からわざわざ聴きにいらしてくださったお客様、そして沖縄からご丁寧なお祝のエールを送ってくださった合唱団の方々への御礼と、更に長年 のトラウマであったスノーケリングへのリベンジ!でした。

突 然決定したプライベート旅行だったためいつもより短期間の滞在となりましたが、初めて潜った沖縄の海は、私に今まで見た事のない新しい世界を見せてくれま した。水族館ではなく、本物の海を肌で感じながら眺めるサンゴや熱帯魚は感動でした。いつも海にあこがれ、何度も水族館を訪れ、貝殻を拾い集め、「ひと つ」をはじめとし「海よりも空よりも」「君のいない海」「ラバースベルスーズ」等‥、歌詞の中にいっぱいの『海』が出てくるのに、なんと未だに泳げない 私・・・。

足の着く所ではちょっとだけ泳げても、足が着かない所に放り出された途端ライフジャケットがすっぽり抜けてパニックになったボラカイの海での悲壮な経験。これがトラウマになって11年!

今年は何としても新しい世界に挑みたくて、思い切って大きな決断をしたという訳です。たまたま、誕生日のお祝いにケーキを作りに来てくださった國分さん(初夏号-2でご紹介)と、 黒田さんのアシスタントとしていつも録音のお手伝いをして下さっている堀内さんのお二人の慶良間諸島でのスノーケリングとダイビングのお話を聞いているう ちに、自分もやってみれば出来るのではないかというような図々しい錯覚を起こしてしまったというわけです。翌日、早速沖縄行きを申し込み、その事を國分さ んに告げると、何と國分さんは仕事の調整をして一緒に沖縄にいらしてくださる事になったのです!

いつも、沖縄で私の秘書役のようにお世話になっている有川さんにその事を告げると、嬉しい事に沖縄に住んでいる有川さんも泳げないとの事!!「仲間ができたあ*^0^*」と、途端に心強くなり、早速水着を買いに行きました。國分さんは、泳げない私たち二人の精神的なフォローだけでなく、初心者二人を連れた渡嘉敷島でのスノーケリングの予約、準備に関する細々した事、高速船の手配など全てして下さいました。



そ れでも不安な私は、海に慣れるためにスノーケリングをする前日に恩納村で有川さんと水中歩行、魚の餌づけを体験。初めての海底散歩は、水の流れに足をとら れ倒れないように踏ん張って歩くのに必死!倒れたら水が入り込んでくる恐怖にへっぴり腰で何とか餌付けをしました。翌日は、早朝に起きて高速船で慶良間諸 島の渡嘉敷島に渡り、いよいよスノーケリングです。事前に状況を伝えて下さっていたこともあり、スノーケリングの前にはきちんと説明があって親切に導いて 下さいました。それまでの不安は美しい慶良間の海の世界にかき消され、サンゴ礁を泳ぐ熱帯魚を眼下に眺め、何度感動して唸ったことでしょう!(口が空けら れないので「ウ〜ウ〜!」と言うしかない)夢を見ているような時間でした。
 到着した翌日から、ずっとお天気が続き、何十年振りの日焼けによる痛みを味わいました




←初日に立ち寄った読谷のやちむんの登り窯。(やちむんとは焼き物の事。)前回時間が無くて行けなかった所。登り窯にこだわった人間国宝の金城次郎さんをはじめ、多くの陶工たちが読谷に移り住み、それから読谷はやちむんの里として大きく発展していったようです。


 

 55日のコンサートに沖縄から温かな真心を送ってくださった方々と→
2011
年の「愛のチャリティーコンサート」で指笛と三線で参加して下さった金城利信さんご夫妻(手前)と、昨年此処で「少年」「夢さめて」を歌われた新城さん(中央)、そして有川さんと、東京に帰る日に浦添市のCAFESTATIONでランチをご一緒しました。短期間の沖縄滞在だったため、限られた方との再会となりましたが、次回はゆっくりと訪れたいと思います。その時を今から楽しみにしております。



昨年の「ひとつ」に引き続き、今年も櫻田富恵(白川)さんが書かれた近代詩文の「ありがとう」(高橋晴美詩)が入選、720日に東京都美術館に行ってまいりました。来年は「海よりも空よりも」に挑戦されるとの事。今からとても楽しみです。


昨年の東京都合唱祭に於いて、新宿文化センターで「母に贈るうた」を歌われた岩田正彦先生率いる「レ・コンソグラ」の皆様が、今年の合唱祭で「父の手」を歌われました。団員の皆様から沢山の感謝のお手紙が届きました。その中から一部をご紹介させていただきます。

♪『我が家のピアノの上には、5年前の家族写真が飾られ  ています。私の両親が子供達と孫に囲まれ笑顔溢れる写真。
 今、その父はほぼ寝たきりになりました。
「父の手」を歌うと胸がいっぱいになってしまいます。高橋先生の歌詞がリアルに心に響きます。そんな歌は他にないと思います。高橋先生の曲には深い愛が満ち溢れ胸を打ちます。そんな曲に出会えた事に感謝しています。ありがとうございました』


♪『私の父は、89 歳で存命です。最近弱くなり、病院通いに付き合うことが増えてきました。私より背は低くなり、手のしわも増えて歌詞の通りです。この曲に出会ってから、今 まで以上に父との時間が大切に思えるようになり感謝しています。「母に贈るうた」「父の手」両親への感謝の心を持って歌わせて頂いています。出会えて有り がたかった曲たちです。高橋晴美先生に感謝しています。』

『「父の手」の楽譜を戴いた折り、本音感情が先行してしまって私に歌えるのか?と、とても不  安でした。7年前に亡くなった父の、まだ温かかった父の手。幼い私を抱き上げ笑っていた昔の写真。ですが、曲を歌う毎に思い出が溢れ、ゆっくりなtempoに少しずつ歌う勇気が湧いてきました。 当日の舞台では、その時の気持ちを緩やかなピアノの旋律に載せて感情を抑えるのでは無く、本当に感謝の気持ちを持って歌えたと思います。良い曲に出会えたと心から感謝致します。』

♪『  父の手は主人の手  永年デスクワークだった主人も、孫のため定年後家庭菜園に精を出し、いつしか骨ばった頑丈な手となった主人の手、歳とともにしわの多い手となってしまった主人の手と置き換えうたいました!父の手を歌う時は溢れ出そうな涙を我慢するのが大変です!』

♪『この曲は、一言では言い尽くせない父親に対する感謝の気持ちから人の命の大切さ、そして命を受け継いで生きている事=生かされていることへの感謝の気持ちへと誰もが心に持っている感情が、何度も繰り返されながらゆったりとした3拍子の旋律に込められている、とても情感豊かな曲だと思います。そこで、私は感情の強弱でソフトに美しく歌いあげることを目標に練習しましたが不十分な出来でした。もっと丁寧に歌い込み、この曲の良さを伝えられるようにしたいと思ってます。ピアノ伴奏は、特に前奏=間奏の16小節が大好きです。右手の旋律が優しく心を落ち着かせ、左手の分散和音が入ると、何故か幼い頃を懐かしく思い出させ目頭が熱くなります。そして、歌い出しはどんな音でどんな旋律になっていくのかワクワクドキドキいろいろ期待させる とてもやさしく美しい前奏=間奏だと思います。
最後に、この曲は学ぶことが沢山あり、改めて合唱の難しさ、歌の力を感じることが出来ました。こんなに熱くなる曲に出会えたことに感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございました。』

♪『♪父の手の前奏を聴いた時から不思議なくらいに懐かしく穏やかな気持ちになれました。そして、何時も優しく微笑んでいる大好きな父の顔と、暖かく包むように握ってくれた大きな手、「風は木を動かし 徳は人を動かす」と言う言葉が、自然に甦って参りました。
歳と共に家族の存在は大きく、特に親からの言葉を思い出す事が多くなった私です。晴美先生の深い情愛から成る楽曲に出会い、今、此処に私達 が在るのも両親のお陰で在り脈々と流れ、受け継がれた生命〓あたりまえの日常を含め様々な感情を思い起こさせて頂き、改めて生命の尊さ、生きる為に大切な 心を考える機会を与えて頂いたような…私にとって、また一つ大切にしたい大好きな楽曲に出会えることが出来ました。選曲して下さった岩田先生にも感謝で す。
これらも、岩田先生ご指導 指揮の下、大好きなレコンの仲間と合唱ハーモニーできる事に感謝して歌い続けて参りたいと思います。先ずは、50周年に向け“高橋晴美先生の世界”お届けできるよう 練習は嘘つかない〓を信じて歌います。
晴美先生、ありがとうございました。そしてこれからも ご指導のほど宜しくお願い申し上げます。


紙面の都合上一部しかご紹介出来ませんでしたが、心こめて綴ってくださいましたレ・コンソグラの皆様に心より感謝申し上げます。そして50周年の「高橋晴美の世界」を楽しみにしております!




 来る1029日に横浜のみなとみらいホールでYMCA混声合唱団の定期演奏会が開催されます。演奏会最後に、高橋晴美の世界から「あこがれ」「祝福のうた」「ありがとう」「Cantare〜歌よ大地に響け〜」を望月裕夫先生の指揮で歌われる事になりました。YMCA混声合唱団は、以前にも「母に贈るうた」を披露され、晴美作品は今回で2回目となります。詳しい事は次号でご紹介させていただきます。

713日に久し振りにYMCA混 声合唱団の練習会場にお邪魔し、懐かしい団員の皆様と再会いたしました。望月先生とのそもそもの出会いは、グレゴリオの家で親友重田英子さんが「祝福のう た」を歌われた事から始まりましたが、お陰様でコーラスハルミオンではアカペラの「祝福のうた」に続き、望月先生の熱きご指導で、今は重田英子さん作詞に よる「千年の時を越えて」の練習に燃えております。縁とは本当に不思議で嬉しいものですね。これからも、長きご縁を大切に紡ぎながら、新しい出逢いを大切 にあたためてまいりたいと思います。

20167月吉日    高橋晴美




                                 
                             

 

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