日本各地が連日猛暑になっています。また予期もしない集中豪雨による災害が起きている地域もあり、異常な気象状況が気になるこの頃です。
「高橋晴美の音楽ネットワーク会員」の皆様いかがお過ごしでしょうか。 このように過ごしにくい夏ですが、会員の皆様それぞれにご健勝で心豊かにお過ごしになられていらっしゃることを祈念しています。
冬は凍てつく東北の当地ですが、立秋の今日37.2度
の猛暑、酷熱に見舞われています。こんな中で、私は「今、思い出を輝きに変えて」の「夏は日射し受けていちめん緑 全ての命が伸び行くとき」のフレーズを
口ずさみます。この夏の強い日射しが命を伸ばすのだ〜と思い、「暑い、暑い・・・」という身体から発する悲鳴が和らぎます。また夏の星座がきらめく夜には
「星降る夜に」を口ずさんでいると、酷熱で疲れた身体も癒されます。晴美さんの音楽は、私の猛暑、酷暑対策にもなっています。会員の皆様にも同様にお過ご
しの方が大勢いらっしゃるのではないでしょうか。
先日、晴美さんと電話で1時間ほどお話をしました。
「い
かがお過ごしでしょうか・・・・・」とお互いの近況のことに始まり、お互いに音楽に関係する様々な話になり、私がかかわってきた高校生、中学生との吹奏楽
指導で歌い合わせること、声を重ね、響きを溶け合わすことをレッスンしているのですなどと話しているうちに、話は今春5月5日に東京代々木のけやきホール
で開催された「ありがとうコンサート」のことになりました。
いけだ:声を重ね、響きを溶け合わせる・・・・などお話ししましたら、5月の「ありがとうコンサート」を思い起こしました。第一部ハルミオンのアカペラは良かったですね。柔らかい響きに魅せられました。ハルミオンの皆様良く頑張られましたね。コンサートの素敵な幕開けでした。
晴美さん:本
当によく頑張ってくれました。多くの方にアカペラの演奏がとても良かったと言っていただけました。内心は心配していましたし、黒田さんからアカペラは難し
いよとハルミオンにも言われていましたので・・・。ハルミオンのメンバーは、黒田さんへの感謝に報いるようアカペラの練習を頑張って積み上げたと思いま
す。
いけだ:「あこがれ」「祝福の歌」「星降る夜」などアカペラでの演奏は晴美先生の音楽の良さを別の角度から引き出しましたね。リハーサルから聴いていて、望月裕央先生のご指導はすごいと感じましたね。
晴美さん:そうなんですよ!今回アカペラにトライできたのは最後まで諦めないで挑戦したハルミオンの皆さんの意欲と望月先生のご指導の賜物です。心配していた黒田さんも天上から「やったね! ハルミオンがんばったね!」と仰ってくださったのではないかと思います。
いけだ:この「ありがとうコンサート」を思い起こすたびに黒田さんのあの優しく大らかなすてきな笑顔が思い浮びますよね。
こんな感じで「ありがとうコンサート」についての話は尽きることなく続き、あっという間に1時間も経ちました。私が出かける用事が入っていなければ、その話はまだまだ続いたことでしょう。
心底に静かに息づいていた「ありがとうコンサート」が鮮明に浮かび上がりましたので、私が感じたことを少し綴ってみます。
高
橋晴美カルテット=芹澤薫樹さんのベース、八木秀樹さんのドラムス&パーカッション、鈴木直樹さんのクラリネット&サクソフォーン、小口佳子さんのヴァイ
オリンは、晴美さんの音楽に込められた多彩な音の世界を存分に醸し出し、彼らが奏で創りだす彩りとリズム、トーンラインとコントラストがソロ、コーラスを
気持ちよく盛り上げ引き立ててくれます。いつもながらすごいカルテットですが、この度もすごく良かった!
ソリスト石井智子さんの観衆を魅了する歌声と表現力の素晴らしさ、遠藤いつ子さん、西史子さん、ハルミングの歌には心の琴線が振るえました。
ハルミオンとコーラス虹の音の皆さんの熱唱に、思わず指揮棒が宙高く舞ってしまうハプニングも起きましたが、そんなことにも動ぜず演奏に集中し、音楽を響きあわせる姿には「お見事」という言葉がぴったりです。
そんな演奏は、ご来場の皆様へ強く確かな波動として伝わり、大きな感動となって響きあったのではと感じています。
観客のおひとりであり、ネットワーク会員の伊藤陽吉さんがコンサートの後にこのようなお話しをなさいました。「晴美さんの音楽はすばらしいね。こんな心地良い、愉しい時間を過ごせたのは嬉しいね。幸せだね。」「ここには善男善女しかいないよ。ほら皆幸せな顔をしている。善い人たちの集まりだね。」このコンサートへの端的な評価のひとつであろうと思います。
晴
美さんの音楽のレコーディング、音響の全てを担われた音響界の巨匠であり、「高橋晴美の音楽ネットワーク」の会長として長年多大なご尽力をなされた黒田勝
也さんへ出演者の一人ひとりが胸の中にある彼への思いや感謝をしっかりと音楽として出し合って大きな“音の花束”を捧げたように感じました。
この8月は黒田さんの初盆になります。あらためてご冥福をお祈りいたしながら、「ありがとうコンサート」を振り返ってみました。
このコンサートを主催され多くの方に感動と幸せな時間をくださったハルミオン、そして実行委員の皆様に改めて敬意を表し、感謝申し上げます。
これからの晴美さんの様々な音楽活動とハルミオンのすてきな演奏活動を楽しみしています。
2016.8.7
池田 誠晴
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