ムジークフロイデ・コンサートのご報告

 去る8月29日、千葉県船橋市にて、ソプラノ歌手の大塚由乙さんの歌で「ムジークフロイデコンサート〜新しい出会い〜」が行われました。プログラムは全曲高橋晴美さんのオリジナルソングで、晴美さんご自身のピアノにより歌われました。 当日のプログラムと、その後、大塚さんより頂いたお便りをご紹介いたします。



 <ご挨拶>(当日のプログラムより)
本日はお暑い中、お運びいただきましてありがとうございます。ご無沙汰しておりましたコンサートを、本日皆様にお届できることを大変嬉しく思います。 3月のとある日、合唱団が歌った歌が心に残り、なぜか無性にその歌が欲しくなって、失礼も顧みず即作曲家の先生にご連絡しました。お話をさせていただくうちに、どんどん「高橋晴美」の世界に惹かれていきました。そしてついにコンサートを企画し、なんとピアノまで弾いていただくことに決定したのです。
  心に素直に入ってくる数々の言葉、一度聞いたら忘れられないメロディー…美しい語りかけの音楽にはいろいろなドラマがあります。その時の心の動きが手に取るように描かれている作品は、聞き手の心に多くのことを味あわせてくれることでしょう。様々な登場人物に自分を変身させながら歌っていくのは、とても素敵なことなのです。すばらしい音楽(歌)の世界にすっかり魅了されてしまいました。…ひさしぶりに感動できる歌にめぐりあったのです。
  キラキラ輝く音楽・しっとりと心にしみいる音楽・優しさや暖かさを感じる音楽・勇気づけられる明るい音楽……どうぞたくさんの音の世界をお楽しみ下さい。高橋晴美の世界をどこまで表現できるのかわかりませんが、少しでも作品のすばらしさをお伝えできれば嬉しく思います。皆様の心にたくさんの幸せをお届できることを心より祈っています。
 
最後までごゆっくりお楽しみくださいませ。

大塚 由乙



大塚由乙さんからコンサート後にご感想を  
寄せて いただきましたのでご紹介致します。

 

 <感謝をこめて>                   大塚由乙
  プログラムの最後の曲「今日―虹を渡る日」を歌い終え、後奏を聴いている私の心に、いろいろな場面が走馬灯のように浮ぶ。あふれる熱い思いがピアノの音と重なって、感謝をこめて思わず心の中で"ありがとうございます"という言葉を繰り返している自分に驚く。舞台の上では見せてはいけない(?)涙が身体の芯からにじみ出てきて、体が震えた。
  限られた言葉で、人間のいろいろな感情を表現することは楽しいことである。そして旋律に言葉を乗せたとき、言葉の美しさはますます広がっていく。魅力あるすばらしい"歌"を伝えることは演奏者の使命であるが、これはいろいろな困難を伴う。舞台に立つ度に、裸にされている自分に直面しなければならない。私は、歌い手自身の人間性が嫌でもにじみ出てしまうという恐ろしさを十分に知っている。特に晴美さんの歌は、優しさやたくましさ、強さ、暖かさ等きわめて自然にそして素直に表現されていて、非常にスケールの大きいものが多い。より人間的な豊かな成長が必要とされる。ああ歌いたい、こう表現したいと思いつつも、なかなか思うようにコントロールできなかったが、とにかく大きなたくさんの愛に包まれ、本当に幸せなひとときだった。

 思えば、晴美さんの曲を歌いたい一途な気持ちが、このコンサートを企画させた。私の心に衝撃を与えた彼女の曲を、とにかく歌いたかった。私をいつも応援してくださる皆様に、この心の叫びを、私と言う人間のフィルターを通して伝えたかった。心動かされる素晴らしい曲があることを知らせたかった。そして豊かで暖かい気持ちに一瞬でもなれたら、そして優しさや強さを見つめ直すことができたら最高ではありませんか?まだまだ未熟ながら、この歌と共に過ごせる時を多くの人にプレゼントする事が、日々私を支えてくださっているたくさんのかたがたへの恩返しになると確信していた。

  今日の日を待っていた。その日を夢見ていた。そして何度も何度も舞台の上の私の姿を映像化し続けていた。今までの数多い舞台経験の中でも、今日の日の舞台は決して忘れられないだろう。私自信の新たな発見にもなった晴美さんの歌たちに心から感謝しつつ、また素晴らしい出会いが訪れることを祈っている。 心を込めて、本当にありがとうございました。


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