「高橋晴美 愛のコンサート ひろしま」について


 ここにご紹介する文章は広島の茶谷さんがマスコミ、文化団体等各方面にコンサートの後援をお願いするために作成したものです。茶谷さんの、コンサート開催に懸ける熱意が伝わってきます。

1)「高橋晴美 愛のコンサート ひろしま」開催の経緯
私は、広島市在住の主婦、茶谷 香と申します。32年前に生まれ育った東京から、広島に嫁いで参りました。
 子育てが終り、すぐに介護問題が発生し、一年足らずの介護の後、3年前に東京の父が他界しました。私は父が42歳の時の子で、物心付いた時から父との別れが来るのを恐れていました。想像はしていた物の、父の死は私にとってあまりにも大きい事でしたが、男兄弟がいない私にとって、悲しみに浸っている場合ではなく、事後処理等辛い事ばかりでした。

 そして一年が経ち、父の一周忌を終えた直後、大学の合唱団時代の後輩(東京在住)が電話をくれて、30数年振りに会う事になりました。長い空白を超えて後輩に再会した私は、彼女との大きな差に愕然としました。彼女は教師として、妻、母としても立派に役目を果たし、何よりも大好きな歌を続けていたのです。後日、彼女はプライベートCDを私に送ってくれました。私はその中の2曲に強い感動を覚え、彼女から、その曲が作詞作曲家、ピアニストの高橋晴美さんの作品である事を知りました。私はその時、長い間歌う事を忘れていたのですが、高橋晴美さん曲「父の言葉」を、ぜひ翌年の父の三回忌に歌いたいと思いました。この歌を歌えば、絶対に天国の父に届く。父が聞いてくれると思ったのです。

 ぶしつけながらも、高橋晴美さんにお電話をして、私の気持ちを話しました。電話の向こうから響く柔らかな声は、音楽と同じように私を包み、私が母の介護に上京する時に、レッスンを受けさせて頂く事になりました。高橋晴美さんも寝たきりでいらっしゃるお父様を介護されているお話を聞いて、私はその曲に流れている、高橋さんのお父様に対する愛情と感謝の気持ちに感動しました。
 そして、この出会いは、亡き父からの私へのプレゼントだと思いました。

 私は父の話をしている時が幸せです。でも、いつまでも悲しみを引きずっていても、周りの者はたまりません。そうかと言って、独り言を言っていても心配されます。でも、歌は一人で思う存分歌えます。その間は自由に父の事を思う事が出来ます。高橋さんの曲は私を癒し、慰めてくれます。そして、そのお陰で今も、とても優しく穏やかな気持ちで母の介護をする事が出来ます。

 高橋晴美さんの全曲に流れているのは「愛」です。それも、そっと見守る優しい「愛」です。彼女は東京芸術劇場大ホールをいっぱいにするような方ですが、広島ではまだ知られていません。又、高橋晴美さんはご自分から売り込む事をなさいませんので、私は是非、広島の方達に、高橋晴美さんの曲を聞いて戴きたいと思うようになりました。高橋晴美さんの曲は、クラッシックファンにもポピュラーファンにも受け入れられやすく、彼女の曲を聴いて、癒され、優しい気持ちになって戴きたい。この感動を広島の皆様にお伝えしたい。いつしかこの思いが、強くなって参りました。


 高橋晴美さんの代表的な曲に「ひとつ」があります。世界はひとつ、平和を願って作られた曲です。1995年阪神大震災のチャリティーコンサートの準備をしている最中に、かきたてられるような気持ちになって出来たこの曲は、1999年8月6日、広島の原爆記念日に、グァテマラでオーケストラ版の初演を行いました。そしてこの曲が出来て、今年がちょうど10年になります。
 私は広島在住の高橋晴美ファンの方とご一緒に、広島原爆投下60周年である今年、又この曲が出来て10周年でもあるこの年に、広島でコンサートを開いて戴きたいと、高橋晴美さんにお願いしました。彼女は「いつか平和を願って作った『ひとつ』と言う曲を、広島で演奏したいと思っていた。」とおっしゃって、私達の願いを快諾してくださいました。そして、本年12月10日(土)午後7時から広島市中区のアステールプラザ中ホールで「高橋晴美 愛のコンサート ひろしま」を開催する事が決定致しました。

 高橋晴美さんのピアノを中心とした高橋晴美トリオと、プロの歌手、そして合唱団(後述)の出演です。チケットは三千五百円で、主催は「高橋晴美の音楽ネットワーク」です。とは言っても、一主婦のお願いを聞いてくださり、コンサートを開こうと決意されるのは、とても勇気のいる事です。素人の私達を信じて開催を決定してくださった、彼女のお気持ちに答えたく、私はボランティアとして全面的に協力し、是非このコンサートを成功させたいと思っております。

 高橋晴美さんには彼女の曲だけを歌う混声合唱団があります。ほとんどの方が仕事を持っており、今の所40名の団員が、自費で広島コンサートに参加されます。

 高橋晴美さんは、良い曲を作り、皆さんにお聞かせしたいと言うお気持ちの純粋な方なので、その、高橋晴美さんの音楽に対する姿勢が、又、皆を動かします。自然に周りの方達が、この素晴らしい曲を多くの方達に聞いて戴きたいと思い、沢山の方が彼女を支えて協力するようになりました。
 地元の女声合唱団フェミニンコール広島も賛同してくださり、この合唱団と一緒にステージに立ってくださいます。東京と広島の合唱団のジョイントも楽しみです。

 8月22日に、第一回実行委員会を我が家で開きました。11名の参加で、大部分の方が仕事を持ちながらの主婦で、素人の集まりです。皆さん、ボランティアとして、このコンサートを成功させたい一心で、意見を出し合い、協力してくださっています。何の経験もない素人の集まりですが、皆で協力して一歩ずつ進めば、本当に手作りの心のこもったコンサートになる気がします。
少しでも沢山の方に聴きに来て戴けるよう、皆様のご協力を切にお願いいたします。



   高橋晴美 愛のコンサート ひろしま
    実行委員会 代表 茶谷 香

   


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