美しい季節の到来ですね!皆様お元気でいらっしゃいますか。
5月は誕生月という事もありますが、生きとし生けるものが一斉に命ある喜びを全身で表現している季節にも感じられ、私にとりましてあらためてこの世に誕生させてくれた母に感謝の想いが溢れる季節であります。そのような季節に定められている「母の日」。
今年の母の日は、又格別な母の日でした。朝から、母の遺影に「これから、レ・コンソグラの50周年演奏会に行ってまいりますね。第4ステージで『母に贈るうた』を皆さんが心込めて歌ってくださいますよ」と報告をして、久喜へと向かいました。午後2時、久喜総合文化会館大ホールを埋め尽くすお客様の拍手に迎えられ、レ・コンソグラ50周年記念演奏会がスタートしました。指揮指導の岩田正彦先生は御年79歳、50年間レ・コンソグラの発足当時から続けて指揮指導なさっていらっしゃいました。まさに、岩田先生率いるレ・コンソグラの歴史の重みと深みを感じさせるコンサートでした。
ステージは4ステージから成っておりましたが、第4ステージは、それまでのステージと雰囲気がガラッと変わり、司会者のトークには、会場で聴かせていただいていた私まで胸が熱くなりました。それだけで、岩田先生をはじめ、団員お一人お一人の第4ステージにかける意気込みが伝わってくるようでした。
自転車のベル音からスタートした「二人を乗せて」から「海よりも空よりも」と曲は進み、「今日は母の日です…」という短いアナウンスのあと「母に贈るうた」「父の手」そして「ひとつ」へとプログラムは進められてゆきました。合唱の演奏会は、通常1ステージ中の曲間では拍手はないのですが、ブラボーの声と拍手は、更にコンサートの空気感を温かなものにしてゆきました。
シーンと静まり返った会場に響く「父の手」の「ありがとうと何度言えばいい…何度言えばいい…」には、私自身も胸がいっぱいになりました。コーラスで「父の手」をここまで丁寧に、愛と優しさと感謝を込めて歌ってくださったことに感無量でした。
岩田先生とは何度か電話でやり取りをさせていただいてまいりましたが、真摯に作品に向かわれる先生のお姿、作品に対する理解の深さは、作曲家冥利に尽きるものです。あらためて、岩田正彦先生、そしてレ・コンソグラの皆様に篤く御礼申し上げます。
レ・コンソグラを代表して5名の方からの感想文が届きましたので、ご紹介させていただきます。50周年という長さは、金婚式の重さです。歴史があります。それぞれの方が色々な悲しみ苦しみを乗り越えて歌われた歌に、一言で表せない「愛と感謝」が歌に乗って会場に届いて行ったのだと思います。又、会場で聴いてくださった会員の方からの感想もご紹介させていただきます。
♪ 私の母は、亡父の写真と愛用の腕時計を抱いてコンサート会場にいました。そして、二人の姉妹も晴美先生の曲を聴くために着席していました。
私は、半年前に突然父を失いました。父はコンサートに来ることを楽しみにしていました。悲しみの中にいる残された家族に 、私は「父の手」「母に贈るうた」を聴いてほしかったのです。
「海よりも空よりも」「ひとつ」を耳にすれば、深い愛に癒されるよ!と思いました。
歌わせて頂ける私と同様に、愛に満ちた歌詞と心清められるメロディーを感じてほしかったのです。私は、誠心誠意心を込めて歌いました。泣かずに歌えました。歌い終えて、とても癒されました。母も姉妹も涙が止まらず、涙を拭いながら聴いてくれたそうです。
晴美先生の曲に癒され、支えられた家族がいます。ありがとうございます。
これからは、前を向いて歩けます。
♪ 施設にいる母は、毎回 演奏会を楽しみにしてくれていました。今は緑内障で視力を失い、認知症も発症しています。本番の1週間前、「演奏会遠くていけないから こっちに来てよ」と母。
「それは無理でしょ」と2人で笑い、「母に贈るうた」を母の耳元で歌いました。
母の目から涙が流れました。
演奏会では、たくさんのお客様の前で歌い、たくさんの感動の言葉を頂きました。
ハンカチで涙を拭う人が、たくさんいらしたそうです。誰の心にも染みる歌に出会え歌えて幸せです。晴美先生ありがとうございました。
♪ Dr.から手術は困難と言われた母。一か八かの治療が効を奏し奇跡的に日常が戻った。
この「日常」の中で母の存在の嬉しさを噛みしめながら時が流れた。
そのような中「母に贈るうた」に出逢った。私の気持ちを代弁してくれているようだった。
それまで私は母に対する「想い」を具現化する言葉が見つからずにいた。この詩のおかげで私の「想い」が母に向かって流れて行った。 そして昨秋、母は旅立って行った。「母に贈るうた」を歌う度、母への感謝の想いを贈った。 50周年のコンサートで「今日初めて涙を流せました。母が亡くなって半年です」という感想を寄せてくれた方、溢れてくる想いをハンカチで拭う人がほとんどだったと語った友。 「なんて素晴らしい道を歩いてきたでしょうか」と、私は込み上げてくる想いを母に向けて歌った。
♪ 5年前、某合唱団で演奏した「母に贈るうた」を聴いた事を再び思い出しております。
私の心にあれほど自然に沁み込んで響いた曲は過去になかったのです。
早速、岩田正彦先生に楽譜を持って行き、興奮しながらご報告致しました。
先生は、楽譜をお読みになった途端、これまた高橋晴美先生の音楽に心を動かされたらしく、次々と楽譜を注文。「母に贈るうた」「Cantare~歌よ大地に響け~」「ひとつ」「星降る夜に」・・と混声、女声合わせて9曲程の練習を致しました。
5月13日の50周年記念コンサートでは、その中から、5曲演奏致しました。
高橋先生の愛のメッセージが観客の皆様に自然に沁み込んでいる!という実感を味わいながら演奏出来ました。5年前、高橋先生の曲を初めて聴いた私の様に感じてくれたらと願いを込めて演奏致しました。高橋晴美先生と岩田正彦先生の架け橋になれた私は大変光栄に思っております。
高橋晴美先生、有難うございました。
♪高橋先生の楽曲との出会いは「母に贈るうた」。先生は勿論、団員一同大ファンとなりました。
そして、実際に先生のレッスンを受け一曲一曲への愛しさに感銘を受けレ・コンソグラの大切な宝物と成りました。
それぞれが今までに無い経験を重ね迎える50周年でも在りました。どんな困難をも受け入れ歌える場所が在り、待っていてくれる仲間が居る事は何と幸せな事でしょう。岩田先生の厳しいご指導の下、皆それぞれが様々な経験を通して、一曲一曲への思いが時間を掛けて溶け合い、やがて先生のタクトに合わせ団員一人ひとりの心がひとつとなり、高橋先生の大切な大切な一曲一曲を歌いきる事が出来ました。
高橋晴美先生と作品との出会いは、これからの人生に大きな愛と勇気を与えて下さいました。
沢山の方々に支えられ生かされている尊いこの命、相手への思いやりや愛と感謝の心で生き抜きたいと思います!
晴美先生、 素晴らしい出会いに衷心より感謝申し上げますと共に、これからも先生のキラキラの笑顔と愛に溢れた楽曲の誕生を心よりお祈り申し上げます。晴美先生 ありがとうございました。
作品が、それぞれの方の心に寄り添って生きてくれることは、本当に嬉しい事です。音楽を通して人の心と心がとけ合い、愛が循環する世界…。「この道を歩ませてくれてありがとう…」と、唯々感謝の想いが溢れます。と同時に、もっと愛をお届けしたい…もっともっと誰かのためにお役にたたせていただきたいと、切に思います。生きている限りずっと…。
美しい5月、皆様もどうぞお健やかに、愛に満ち溢れた日々をお過ごしくださいませ。
1995年2月、パリでのデビューコンサートに出発する直前、母への溢れる感謝から生まれた作品。女声合唱版が2008年2月に出版されて以来、高校生からご高齢の方まで様々な年代の合唱団で歌われてきました。涙で歌えなくなる団員の姿に接し、年齢や性別に関係なく母への感謝の思いは共通のものなのだと、皆様からの熱いリクエストでようやく混声合唱版が出版の運びとなりました。歌う度に、聴く度に、 あらためて母への感謝の思いを呼び起こされ、温かな愛がひたひたと沁み渡って行くような1曲です。
*(昨年末に、11月にYMCA混声合唱団のコンサートで出版されました「母に贈るうた」混声合唱譜ですが、12月15日に改訂版を出版いたしました。改訂前は2番の入り部分で男声が主旋律を受け持っておりましたが、改定後は女声セレクトとなっています。11月にみなとみらいホールでお買い求めになられた方で交換が未だの方がいらっしゃいましたら、改訂版と交換させていただきますので、恐れ入りますがご一報くださいませ。)
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