2019 夢の奏楽堂コンサート 2
対談 〜コンサートを振り返って〜 高橋裕・晴美
  • お疲れ様でした。一生の思い出に残る、本当に祝福された退任記念コンサートでしたね。
  • 退任記念コンサートという名前ではありましたが、晴美先生への、また藝高やこれまでお世話になった全ての方々に対しての感謝のコンサートでした。
    あまりにも多くの想いが込められ、また奇跡がいっぱい起こったコンサートになりましたね!
  • シビックホールが取れなかったことには深い意味があったのですね。
  • オーケストラも、トップの何人かを私は勿論、晴美先生も親しくしていた、より優りのTGS×TGWが引き受けてくれたことも本当に奇跡でした。大変なタイトでハードなスケジュールにもかかわらず、温かな心のこもった素晴らしい演奏をしてくれたことも、深い繋がりがあったからこそと思いました。
  • 本当に温かな演奏でしたね。あの音に包まれてピアノを弾きながら、このまま終わってほしくない!と何度思ったことでしょう…。

(藝大練習室でのリハーサル風景)
  • 夫婦がひとつになる掛け替えのない大切さを、あらためて感じました。しかし実を言うと、晴美先生が私に曲を書いてくれたことは皆様もご存じですが、正真正銘私が晴美先生のために曲を書いたのは付き合い始めて45年、結婚してから40年経ちますが、始めてのことだったのです!

    何度も二人で朗読をしながら間奏曲を直し、長さを加減し間際の間際まで、本当に音楽朗読劇として実現できるように取り組んだ数日間は、今までの我々の人生においても最高の時でありました。
    二人で全60曲のオーケストラ曲のパート譜やスコアを、夜を徹して用意している時の幸せは、言葉に言い表せないものがありました。
  • 終わってほしくないと何度思ったことか…、今、思い返しても胸がいっぱいになります。

(送るパート譜の海)
  • 本当にイメージ通りの流れでしたが、あの曲は唯一、ピアノが入らない歌でしたので、私は天を仰いで静かに祈りました。その途端に、今まで抑えていたものが込み上げて来て泣いてはいけない!と必死に目を見開いて耐えました。忘れられない一コマでした。
  • それに続く『風の声~空の上の君に誓う~』では、最後の絶唱が終わった後、拍手が沸き起こってしまいました!こればかりは拍手が起こっても納得!うんうん!という感じでしたね!
  • そうでしたね…。あの時は嬉しかったです。お客様が、私の心に同化してくださっていることを感じ、温かいものに包まれました。

(打ち上げで大好きなスタッフと)
  • そして、もう一つ感動したのは、ビデオに映っていた終演後の客席の風景でした。皆さん一生懸命にアンケート用紙に書き込んでくださっていました。その後ろ姿を見て、本当に「ありがとうございます」と頭が下がりました。そして、舞台や音響さんの後片付け、裏方の皆さんあってのこのコンサートの成功だったと、あらためて感謝の想いが溢れました。
  • 合唱団の男性の皆さんも加わってくださり本当に頭が下がりました。私どものためにこのコンサートのために、本当に多くの方々がご尽力くださり、この奇跡のような愛のコンサートが実現いたしました。まさに神様からのプレゼントとしか思えないですね!
  • 本当に、全てが天から降って来た恵みのようなコンサートでした。いらして下さった方々に喜んでいただけた事が何よりでした。裕先生!本当に、お疲れ様でした。素晴らしい機会を作ってくださり本当にありがとうございました!そして、長い間のお勤め、本当に本当にお疲れ様でした!!
  • 有り難うございます!本当に幸せでしたね!これからもラブラブで歩いてまいりましょう!
〜完〜
素晴らしきかな生命賛歌    脚本家 小山高生
 生きているだけで丸儲けでございます。

 人は誰でも神様が書かれたシナリオの中でその主人公を演じさせられている。時に予測できる展開もあるが、概ね意外性に満ち、思い通りにいかないからこそドラマが生まれることとなる。

 昨秋、晴美先生から脚本依頼を受けたのは、30有余年の同志である夫君・裕先生とのご縁の賜物。音楽朗読劇となれば脚本家の出番もあるだろうと予測できたからだ。しかし、人生というものは前述したように予測通りに展開しない。
 資料をいただき、頭の中でそれが朗読劇に熟成するまで待機の時間として、お正月休みをその時間に充てるつもりでいた。ところが年末の29日夜、急性心筋梗塞を発症し、緊急入院することとなった。幸運にも命拾いをし、3週間で退院して執筆に取り掛かろうとしたものの、体力の衰えが激しく、脳のスタミナも欠乏したのか微塵も頭が働かない。リハーサル期間を考えたら、2月末までにはお渡ししないと各所に迷惑が掛かるが、退院して1か月はPCのキイボードは一度も叩けなかった。

 晴美先生からストーリー原案が届いた。まさに晴美先生とお母様との音楽一代記。初稿には「生前葬みたい」とご本人が仰る通り人生の喜怒哀楽が赤裸々に披瀝されていた。正直、公開したら後悔するに違いないご夫妻のエピソードまであった(結局時間の関係でカットできたのは幸いである。私は唯一その秘密を知っている。笑)。読み物としては十分の内容であった。しかし、今回は朗読劇になっていなければならない。ドラマがなければ。劇的展開が必要となる。映像が浮かぶような描写が要求される。私の腕の見せどころとなる。こうなると一気に脳が働きだす。構成を変えよう。最初のナレーションが閃いた。

 「私の音楽人生は母との二人三脚で始まりました。この世に誕生する時、子供は両親を自ら選んで生まれてくると聞いたことがあります……」こうなればしめたもの。一気呵成にキイボードを叩き込んでいく。3月頭に初稿がなんとか脱稿した。

 そして東京藝大奏楽堂。裕先生が水を得たウオのようにタクトを振り下ろした。音楽が流れだす。三咲さんのナレーションがスタートする。
2019年4月21日。私の71歳の誕生日。生きているだけで丸儲けでございます。

脚本家 小山高生
朗読の三咲順子さんからのご寄稿ご紹介
 春陽麗和の好季節、4月21日は東京藝術大学奏楽堂に於いて、音楽朗読劇、高橋晴美の世界コンサートが開催されました。私はその大作の朗読を担う大役を頂戴致しました。

 晴美さんとの出逢いについては既に掲載して頂きましたが(2019年新年号)、この度リハーサルから本番当日まで、晴美さん、裕さんをはじめ、ご夫妻を愛する合唱団、オーケストラ、バンドの皆さん、歌い手の方々と総勢160名がひとつとなって繰り広げられたコンサートは、私自身も舞台に立ちながら言葉では表せないほど深く強く感動を覚えました。
 朗読内容につきましては最初の段階から拝見し何度も推敲を重ねられ、私もまるで家族の一員になった様な気持ちで取り組んでおりました。そして物語に合わせて沢山の楽曲に接し、改めて晴美さんと出逢えたご縁に神の導きを感じました。

 それは私が長年、座右の書として大切にしている本、三浦綾子さんの「塩狩峠」のテーマと重なりました。それは『無償の愛』です。私は心からこの出逢いに感謝し、晴美さんをはじめ、この愛の世界が大好きな皆々様と、これからもずっと素晴らしい音楽を紡いでいきたいと思っております。ありがとうございました♪
三咲順子
石井智子さんからのご寄稿ご紹介
 4月の奏楽堂コンサートでは大変お世話になりまして、ありがとうございました。晴美さんと裕先生の記念すべき大ステージに出演させていただきまして、心より感謝申し上げます。

 2ヶ月が経った今でもあの時の感動が鮮明に蘇ってきます。
朗読劇というコンサートは初めてでしたので、いったいどんな感じのステージになるのか想像もつかなかった為、最初のリハーサルは衝撃的なものでした。
 素晴らしい前奏曲の後、「私の音楽人生は母との二人三脚で始まりました〜」と朗読の三咲さんが語り始めた時、なにかとても素敵な世界になっていく!っと直感し、その瞬間からタイムマシーンで晴美さんワールドにジャンプしてしまいました。
誕生から出会い、別れ、今、、、そのストーリーが、素晴らしい曲にさらに光を当て、感動の渦の中に終始浸っている自分がいました。

 「もう2度と会えない」では、その時の晴美さんの気持ちになってしまい、その気持ちと、自分の母が亡くなった時の事を想像した気持ちが重なってしまい、ダブルの悲しみが押し寄せてきて、涙をこらえて歌うのがとても大変でした。
人の命の尊さを感じ、大切な人達を愛おしく思いました。

 これまで晴美さんの曲を歌わせていただいてきましたが、ああ、この曲はこうやって生まれたんだ、、、とか、こんな気持ちの時に、あるいはこんな風景を見ながら出来た曲なんだぁ、、、と感じることができたのは、歌い手として大変嬉しいことです。
 ジャズなど、古くからスタンダードとして歌われている曲は、少しの情報を頼りに作者の気持ちを想像するしかないので、結局は自分の解釈で歌います。ですから生で作者の気持ちを聞けることは、歌い方そのものが変わるので、私にとってとても貴重で勉強になりました。

 コンサートを通じて一番感動をしましたのは、色々なことを乗り越えて、裕先生と晴美さんが「ひとつ」になっていたことです。
 晴美さんが裕先生を見る愛の眼差し、裕先生が全身全霊で晴美さんの曲をオーケストラに指揮をするお姿、この光景に胸が熱くなりました。
「愛に満ち溢れたコンサート」
 私は益々晴美さんが好きになりました。
石井智子
 素晴らしいご寄稿ありがとうございました。コンサートが終わって3ヶ月が経ちますが、お陰様で皆様からの感動のメッセージが尽きません。ご要望に何とかお応えすることが出来たら…と、今、映像を残すことを試みております。少しお時間くださいませ。<(_ _)>
2019年7月吉日
  高橋晴美
高橋晴美の音楽ネットワークのご案内
『高橋晴美の音楽ネットワーク』は高橋晴美の音楽の素晴らしさや聴いたり歌ったりする喜びを分かち合い、高橋晴美の音楽をもっともっと日本中いや世界中に広めて行きたいという思いで立ち上げた音楽ネットワークです。

会報の発送などはすべて有志のボランティアで行われておりますが、ホームページの作成及び維持費、郵送費、紙代、印刷代などは会費によって賄われています。

会員の皆様には、数々の活動状況も含めホームページ、メールや郵送で皆様方のもとに届けさせて頂くだけでなく、CDやDVD、親睦会、コンサートの料金割引等の特典もございます。 高橋晴美の『愛と優しさの輪』を拡げてゆくために是非、音楽ネットワークのご入会、ご協力のほど宜しく御願い申し上げます。

◆年会費に関しまして
・PCメールでのニュースご案内をご希望の方:年会費2,000円
・郵送でのニュースご案内をご希望の方:年会費3,000円

上記の年会費を下記へお振り込みください。
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後援会長:池田誠晴
副会長:藤原浩男
事務局:堀江熙、櫻田富恵

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