2021年 晩秋号

▲ 宍道湖の朝日

▲ 出雲大社で

▲ 足立美術館のもみじ
岡崎功賞 高橋裕・晴美 夫婦同時受賞!

 大自然が錦彩る実りの秋、皆様お元気でいらっしゃいますか。
神恋うる人々が出雲の地に集まるという『神在月』。予てより念願の『神在月』の出雲に、11月18日から21日まで行ってまいりました。

11月20日、第6回岡崎功賞受賞式典が執り行われ、夫婦同時受賞という思わぬ栄誉な賞を賜りました。
●岡崎功賞とは:
敬神崇祖と教育勅語を建学の精神とする立正大学淞南高等学校の創立者であり、スポーツと芸術に秀でた緑の学園造りを提唱された故岡崎功氏の業績を顕彰し、教育・文化・スポーツの分野に於いて地道な活動を続け、堅実な功績をあげ広く社会に貢献した者を表彰するものである。
(岡崎功賞創設趣意書より)

▲足立美術館にて。義父、晴美、岡崎先生、義母、裕
 岡崎先生に初めて出雲の地を案内していただいたのは、1994年の夏でした。何もわからない若造を、先生は温かく迎えて下さり、懇切丁寧に出雲大社や熊野大社を始め神ゆかりの地をご案内くださいました。あれから早27年。突然天から降ってきたご褒美でした!

私にとりましては、予てより念願の神在月の出雲となりましたが、あの時に、今回のような出雲行きを誰が想像できたでしょう…。とても、夢想だにしないことでした。

 18日、裕氏は名古屋からの松江入り。私は、羽田から米子空港、車で松江入り。途中で合流して淞南高校に到着、早速リハーサル開始。式典の始めに合唱とマーチングバンド「Shonan Saints」(全国大会出場)と共に、『ひとつ』『Cantare~歌よ大地に響け〜』を演奏させていただくため、二日間リハーサルを行いました。コロナ禍で、なかなか合唱の練習が許されない状況にも拘らず、生徒さんたちは、短期間に一生懸命に練習をして下さっており、その姿勢に心打たれました。


▲出雲大社

▲十九柱 八百萬の神々宿

 19日は、朝から、出雲大社(御祭神は大国主大神で「結び」の神様)、練習後には神魂神社 (かもすじんじゃ 日本最古の大社造りで国宝)に参拝させていただきましたが、コロナの緊急事態宣言が解かれた後の神在月とあって、全国からの参拝者で境内はかなり賑わっておりました。

 しかしながら、八百萬(やおよろず)の神々様が泊まられるお宿、十九社(全国の神々が大国主大神の許にお集まりになられ、人々の幸福、生成発展のために神議なさる神在祭が斎行されます。)を拝しておりますと、神々様が全国から集われるそのような時に、この地で『岡崎功賞』を賜る光栄を、あらためてしみじみとありがたく思いました。          

▲神魂神社
 淞南高等学校の生徒さんたちは、岡崎先生の教えが息づいており、実に礼儀正しく、素直な生徒さんたちでした。生き生きと楽しそうに歌い演奏する生徒さんたちと接していると、緊急事態宣言から解き放たれた喜びが伝わってまいりました。

しかも、本番当日の演奏は、始まった途端から前日までとは別次元の演奏で、Cantareでは、私も久し振りに腰が浮き、大地に響け、世界中に届け!と万感の思いを込めて弾かせていただきました。淞南高校から、大地に轟く力強い行進が始まって、世界中に愛が満ちてゆくような気迫でした!

 何より、神様から授かった作品を、神在月に開催される式典で奉納演奏をさせていただけるなんて、これほど嬉しい事はありません!!緊急事態宣言が解かれ、約2年振りに味わう音楽でひとつになる喜びは、私達にとりましてもまた格別なものでした。感謝歓喜に満ち溢れたひとときでした。

 奉納演奏の後、北村直樹校長の実行委員長ご挨拶に続き、授賞式が執り行われました。
プレゼンテーターの小山高生氏(脚本家)から、表彰状と、八雲之図のモニュメントが手渡され、その後、高橋裕の奉納舞とともにスピーチに続き、高橋晴美のスピーチ、そして最後に、岡田光央氏(HIKARU MUSEUM理事長)よりお祝辞を賜りました。今、思い出しても、夢の中の出来事だったのではないかと思うほどの、至福の時でした。

▲両側が来待石(※)の八雲之図モニュメント裏側 中央が来待石のモニュメント表側
(※来待石とは:松江市宍道町来待地区で産出される1400万年前に形成された凝灰質砂岩)
 受賞者退場の時は、温かな拍手に包まれながら、一人一人の生徒さんたちに、ありがとう、ありがとう、と微笑みながら退場しました。そして、笑いの絶えない写真撮影後に、なんと!岡田光央氏(書家としてのお名前は手島泰六)からサプライズの品をいただきました。

 『慈しみ』と自らお書きになられた書の額をお持ちになり、「左の糸は晴美先生で右の糸は裕先生」と説明をなさりながら手渡してくださいました。何というサプライズなのでしょうか…。大好きな『慈しみ』という言葉...、一生の宝物です。毎日、この書を見つめて、これからの人生の指針としてゆきたいと思います。

 思い返せば、2019年の音楽朗読劇で初めて二人で作曲し、一夜のコンサートを行った時から、縦糸と横糸が織りなすことによって何か発動の仕組みが起き、その延長上にこの夫婦同時受賞があるように思えてなりません。

 京都の同じ産院で、同じベッドで同じ先生にとりあげられていた二人が、東京の池内門下のレッスンで出会ったことも、前世から決められていた宿命なのかもしれません。裕氏と出会ってからのあの果てしない修業の日々も、全てが今に至るまでに必要であった、鍛え、磨きであったのか…と、今、『今日― 虹を渡る日』が聴こえてくるような思いです。長い年月、目に見えない縁(えにし)に導かれるように今日まで歩ませていただいたように思います。きっと、父も母も、高橋の父も、私達の同時受賞を上から眺めて喜んでくれているのではないでしょうか...。

『縁結び』の出雲の地で、神在月に、糸と糸を縦と横に結び、これからも音楽を通して、世のため人のために少しでも役立たせていただけるよう精進してまいりたい!と、心新たに思います。

岡崎功賞に寄せて 高橋 裕

 音楽を通して東京で出会いました二人ではございますが、京都の下鴨の小さな同じ産院で生まれ、しかも出雲にも不思議な縁(えにし)を感じております。晴美の母の寺町の実家と私の下鴨の実家は、歩いて20分ほどの距離にありその間にある産院には、晴美の母は鴨川にかかる出雲路橋という橋を、いつも渡り通っておりました。私どもの家の周辺には出雲井於神社(いずもいのへのじんじゃ)、出雲路幸神社(いずもじさいのかみのやしろ)、出雲高野神社等があり、その辺りは出雲鄕という、平安の都になる前から出雲臣という姓を持つ出雲の方々が多く住む中心地であったそうです。私どもにその血が繋っているかどうかはわかるはずもありませんが、何らかの御縁があるかのように思われてまいりました。また今回この賞の話しを賜る前に、「大国主命」のオペラを書きませんか?という話しも頂いたのです。それも晴美さんと二人で書いて頂けますか?とも言われたのです。実を言いますと、私の作曲は、晴美氏の音楽とは大きく異なり、現代音楽と呼ばれます、俗に言う難しい音楽の範疇に入っているのです。

 27年前には、岡崎先生から「結び」の木工作品も恵与賜りました。その頃は何もわかっておりませんでしたが、性格も作風も正反対とも思える私ども夫婦が、十字に組み「結ぶ」と何かが違うのだ、ということを感じるようになってまいりました。

2019年4月、東京藝術大学附属高校退任記念として、音楽朗読劇「愛に生きる」~高橋晴美 愛と希望の世界~を開催し、朗読にオーケストラ、独唱合唱も加わるという、今までにない音楽の世界を二人で作曲し演奏し創ることが出来ました。まさに「結び」の産土力が産み出した奇跡のような3時間でした。

 この度、岡崎功先生を顕彰する賞を、二人で受賞させていただくという誉れを前に、恐縮の極みでありましたが、それとともに大任を背負った気がしております。

「大国主命」のオペラは生半可なことでは出来るはずはございません!まさに岡崎先生の烈火のごとき熱い信念と、そしてお優しいあの微笑みのような愛がなくては叶うはずはありません。

 今回、山内大童氏から賜った「相陸び・・・」の墨彩詩画のように、音霊が天に届き虹が輝きますように、今まで以上に二人の「結び」の力を強くして、作曲に精進させていただきたいと思います。

高橋 裕

今日―虹を渡る日
高橋晴美 作詞・作曲

今日の日を待っていた 長い冬を乗り越えて
悲しみ苦しみ すべてが今日のためだった
今日の日を信じてた 嵐のあとの青空を
必ず訪れる みんながひとつになる日を

あなたの温かな愛に 巡り会うことができた日
今こそ手と手を結んで 歌う愛のこの歌

今日の日を待っていた いくつもの季節見送り
雨の日 風の日 すべてが今日のためだった
今日の日を夢見てた 七色の虹を渡る日
必ず訪れる 地球がひとつになる日を

あなたの温かな愛に 全てが救われてゆく日
今こそ手と手を結んで 歌う愛のこの歌

いよいよ、12月からは、待ちに待った『コーラスハルミオン』の練習が再開します!
それまでに何とか新曲を仕上げねば!!と思っております!
2021年も残すところ1か月となりました。急に寒くなるようですので、どうぞくれぐれもお身体お大切に、恵みの時間をお過ごしくださいませ。 
2021年11月吉日
高橋晴美
高橋晴美の音楽ネットワークのご案内
『高橋晴美の音楽ネットワーク』は高橋晴美の音楽の素晴らしさや聴いたり歌ったりする喜びを分かち合い、高橋晴美の音楽をもっともっと日本中いや世界中に広めて行きたいという思いで立ち上げた音楽ネットワークです。

会報の発送などはすべて有志のボランティアで行われておりますが、ホームページの作成及び維持費、郵送費、紙代、印刷代などは会費によって賄われています。

会員の皆様には、数々の活動状況も含めホームページ、メールや郵送で皆様方のもとに届けさせて頂くだけでなく、CDやDVD、親睦会、コンサートの料金割引等の特典もございます。 高橋晴美の『愛と優しさの輪』を拡げてゆくために是非、音楽ネットワークのご入会、ご協力のほど宜しく御願い申し上げます。

「高橋晴美の音楽ネットワーク」は、2021年で22周年を迎えました。
これもひとえに皆様の温かな ご支援のお陰様と、心より篤く感謝申し上げます。これからも、世代を超えて、多くの方々に愛と 希望をお届けしてまいります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
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毎年2月は後援会の更新月にあたりますので、お手数おかけいたしますが、更新手続きをお願いいたします。
又、新規入会の方も宜しく御願い申し上げます。

◆年会費に関しまして

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・郵送でのニュースご案内をご希望の方:年会費3,000円

上記の年会費を下記へお振り込みください。
窓口からお振込みの場合
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