高橋晴美の音楽ネットワーク ニュースレター HARUMI’s WORLD NEWS Vol.2 2002年9月20日 皆様お元気でいらっしゃいますか。今年の夏はことのほか暑い夏でございましたが、皆様はどのようにお過ごしになられましたでしょうか。私は、マックスのわくわくスクールへようこそ(英語ミュージカル絵本第二巻)の作曲、レコーディング、編集を終えてから、岩手県花巻市での宮沢賢治生誕祭の野外コンサートに出演した後、月刊誌教育音楽(音楽之友社刊)に掲載するための合唱曲の編曲をし、その後、ピアノソロのレコーディングに河口湖スタジオへ行ってまいりました。めまぐるしく過ぎてゆく時の流れの中で、こうして元気に、大好きな音楽に没頭させてもらえることのありがたさを、しみじみと感じております。 10本の指が動くことがどんなにありがたいことか、レコーディングを終えた今、自分の指を見つめ、あらためてこの指に“ありがとう”という思いでいっぱいです。 ものごころついたときから私にとってピアノは、何よりも私を夢中にさせてくれるおもちゃであり、恋人であり、ある時は慰めてくれる友であり、導いてくれる師であり、又、私にとってピアノを弾くということは神と対話することでもありました。 どんな状況の中であれ、ピアノのいすに座るとそこは聖域でした。 幼い頃、中耳炎を繰り返した私は、耳が遠くなり友達に名前を呼ばれても気付かないという日々がありました。一時は孤独であった私でしたが、手術後、まるで水を得た魚のように次々と作曲するようになったのです。そんな私にとって何よりも楽しい遊びがありました。それは母がピアノの横でいろいろなストーリーを話してくれてそれにリアルタイムで即興演奏をする「ピアノ遊び」でした。今でもその事は忘れられない懐かしい思い出となり、母と私の宝となっております。 ピアノソロのCD化の話を耳にしてから、今年で15年。これまでの私の音楽人生の節目として、感謝の思いを音で綴れたらと思いました。このCDを聴いてくださる方に、私の愛と感謝と祈りが届けられますことを、心から願っております。 2002年9月15日 高橋晴美
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