高橋晴美の音楽ネットワーク ニュースレター      

 4月16日から20日まで、7月4日に沖縄県浦添市てだこホール(大ホール)で行われます「愛Eyeチャリティーコンサート」の打ち合わせとコンサートに向けてのレクチャーコンサート、合唱指導に行ってまいりました。その結果、沖縄県芸から弦の方が参加してくださることが決り、浦添市吹奏楽団ジュニア吹奏楽団からもオーケストラに必要な木管金管打楽器の方が参加してくださることになりました。全員参加のグランドフィナーレ「ひとつ」「Cantare〜歌よ大地に響け〜」がいよいよ楽しみになってまいりました。

 17日はホールとの音響打ち合わせ、実行委員の方々との打ち合わせの後、7月4日に向けてレクチャーコンサートを行いました。いつものコンサートとはちょっと趣を変えて、コンサートに参加される合唱団の方々を対象に、作品が生まれた背景などの説明を挟みながら、古野綾さんに歌っていただきました。沖縄生まれのフルーティスト井上清美さんに手伝っていただきながら10曲ほど聴いていただきましたが、皆さん私の説明にも熱心にうなずきながら、1曲1曲耳を傾けてくださいました。音響の黒田さんのお陰で、本当に暖かい空気の中で気持ちよく演奏会を終えることが出来ました。

 18日は前日と同じ「てだこホール練習室」で合唱の練習を行いました。沖縄を訪れる毎に上達している「ひとつ」に、コンサートに向かう団員の方々の思いが伝わってきました。Cantareは練習期間がまだ浅いようでしたが、次回6月の練習時にはきっと数段上達されているのではないかと期待しております。
 嬉しい事に、コーラスハルミオンの創始者である佐古さんがハルミオンに一緒に参加して歌ってくださるとの事、沖縄コンサートは想像以上に意味深いコンサートになるような気がしてなりません。


 18日の夜は、7月のコンサートで特別協賛をしてくださることとなった「医療法人ノーブル」の理事長藤原浩男先生とお嬢様の温かなおもてなしを受けました。お食事会の後は海岸に特別席を用意してくださり、偶然にも年に1度の琉球海炎祭を観賞する事が出来ました。何も知らずにお食事会を18日に決めさせていただいた私は、天の計らいにただただ驚き、打ち上げられる花火と音楽が織り成す世界のあまりの美しさに言葉を失いました。花火が上がる度に、歓声を上げていた私は、終演後声がガラガラになっているほどでした。
 神様はなんと粋な事をなさるのでしょう!
 そして、帰る日の夕方、私が最も心の中で大切にしている場所「平和の礎」(沖縄戦などで亡くなられた国内外の全ての人々のお名前が刻まれている礎)を訪れました。
 到着したのは17:00、観光客がいなくなった礎に誘われるように、空と海に向かって並ぶ礎の前に立つと、先程までの雨雲から柔らかな薄日が差し、穏やかな風が私を包みました。『空と海がとけてひとつあなたの心にとけて生きる 国と国がとけてひとつその日を祈って今日も生きる』と口ずさんでいると、思わず涙が込み上げてくるのです。昨年この場所に初めて立った時から、私はここほど『ひとつ』がぴったりの場所は見た事がないと感じていました。「ここで歌わせていただきたい」今回もやはり、前回にもましてその想いが突き上げてきました。「そうだ!7月5日のハルミオンバスツアーの最後にこの場所で、団員全員で愛と祈りをこめてアカペラで『ひとつ』を歌わせていただこう!」そう思い立った私は、早速その事を渉外担当の國本さんに話しました。國本さんはもちろんの事、皆さん大賛成でした。嬉しい事に沖縄の合唱団「アンサンブル晴」の方々も合流して歌うということになりました。きっと忘れられない祈りのひと時となることでしょう。

 コンサートを行うたびに、新たな出会いがあり、いくつもの困難と遭遇し、そしてまた、新たな感動をいただきます。 このコンサートに関わってくださる全ての方々の『愛』がひとつになって沖縄から発信される事を祈り、心をこめて準備したいと思います。
音楽をさせていただけるありがたさを、しみじみと感じながら…。

2009年4月吉日
高橋晴美

 今回は、沖縄コンサート実行委員の真栄城早由さんと、コンサートに参加してくださった、ハルミオンの事務局長であり音響担当の黒田さん、Vocalの古野綾さん、そしてフルートの井上清美さん、それぞれの方の感想をご紹介させていただきます。


『高橋晴美先生の世界は不思議な世界』真栄城早由(愛eyeチャリティー実行委員会)

 4月17日、コンサートの打合せと初プレ公演と指導をかねて、晴美先生と音響の黒田氏がいらっしゃいました。晴美先生は打ち合わせの際に、ピアノの選定をなさいました。私達は使用料が高い新しいピアノを予約していたのですが、試弾の結果、晴美先生は古い方を選ばれたのです。「音が全然違う、色々な方々の思いが詰まっている・・・」とおっしゃるのです。まず、それに驚かされました。
 晴美先生はこれまで4度来沖し指導して下さりましたが曲の演奏は私達ウチナァンチュ(沖縄人)にとって初めてでした。こんなにもライブとCDとの違いが・・・目から涙でした。首筋までシンシンと・・・。歌手の古野綾さんにフルートの井上清美さんも加わって、会場は30名余りという少ない人数で演奏している方々には申し訳なかったのですが、私達にとっては大変贅沢な至福のひと時でした。参加者のある女性は♪海よりも空よりもを聴いて大切なお孫さんのことを考え、♪Last Song〜去り行く人へ〜を聴き十年前に亡くなられご主人との思い出がよぎったようです。歌を通して家族がそろうなんて本当に素晴らしい事だと思いませんか。多くの方々が涙を流し心揺さぶられ感銘していました。
 本当に言葉にできない不思議な世界、〜愛の世界〜と一言でいうのでしょうか、静かな・静かな言葉にできない思いが沸々と日がたつにつれて温まっています。

 今日も合同練習に参加した方の歌がガラッと変わっていたのです!不思議な晴美先生の力。
 考えてみると二年前「あなたに合う曲があるよ」と♪母に贈るうたをある方から紹介され晴美先生のCDを聴きました。そしたらそのCDの中の♪ひとつを十年前に聴いたことがあったのです。偶然に驚き!21年前亡くなった私の母から晴美先生の音楽とのご縁をいただいたように感じます。
 今回7月4日のコンサート出演者総勢百人以上、会場で聴いて下さる方千人〜と無限大につかながり一人 一人の人生に生きるのだなぁとワクワク楽しみでなりません。
 本当に多くの方にお聴かせしたいです!実行委員 全力で頑張ります!


沖縄ご報告   黒田勝也(音響)


  私にとって初めての沖縄ですがレクチャーコンサートと音響の打ち合わせで行ってまいりました。沖縄の青い空と青い海のイメージと違い、行った日は曇り、コンサート当日は雨と天気には恵まれませんでしたが、今回のコンサートは大成功でした。最初アップテンポのDAWNから始まり少年などを歌ったのち、母に贈るうた、父の言葉でしっとり聴かせ、ひとつのニュウバージョンなどを盛り込みました。今回のレクチャーコンサートを聴きに来られた人達は実行委員の方や、それに係わってくれている方、コーラスの方等でした。この方々に『高橋晴美の世界』はどんなものであるかを感じて貰い、知って貰うのが今回の最大の目的でした。皆さんの表情を見ていると、聴いているうちにどんどん引き込まれていくのが分かりました。途中から目頭を抑えている方も何人かいらっしゃいました。今回は練習室というあまり条件の良くない場所で行ったのですが、場所に関係なく『高橋晴美の世界』が十分伝わり、沖縄の実行委員の方々が感動し、よりやる気になってくれたことは非常に意味のあることでした。コンサートが終わってから真栄城さんから熱い想いを語ったメールが晴美さんの元に届き、今回のコンサートはやって良かったと思いました。

 翌日はコーラスの指導に行きひとつとCantareの練習を行いました。ひとつは練習で細かいところを修正するとかなり良くなりましたが、Cantareはいつもハルミオンを聴いているので、荒さがかなり目立ちました。7月4日迄にどこまで歌えるようになっているか楽しみでもあり、心配でもあります。翌日は沖縄らしい天気に恵まれ北の方に行ってきました。 実行委員の方の頑張りで本番は大成功で終わりたいものです。

 

 

沖縄公演に向けて   古野綾(Vocal)


 7月4日の沖縄公演に向けて、レクチャーコンサートと合唱指導のお手伝いに、4月16日〜19日にかけて、晴美先生、黒田さん、フルートの井上さんと沖縄に行って参りました。
 今回17日のレクチャーコンサートにお集まりいただいたお客様のほとんどは、7月にステージに立つ合唱団の方々でした。レクチャーコンサートということで、晴美先生が、曲についての深い想いを皆様に直接お話してコンサートを進めました。 皆とても温かく、アンコールのJewerlyTimeでは、最初から手拍子が起こる等、会場がひとつになったような感覚でした。 コンサート後、「こんなに心に沁みてくる音楽を聴いたのは初めてだ」とか、「悲しいという感情ではなく、胸がいっぱいになり自然に涙が溢れてきた」「今まで色々なコンサートを聴いてきたが、こんなに音の響きが素晴らしいのは初めてだった」という感想を頂き、皆様が口々に7月のコンサートを楽しみにしている、頑張ります、と喜んで帰られました。
 翌日の合唱指導では、晴美先生が曲に対する想いを伝え指導をすると、さらに気持ちがまとまり、とても素晴らしい合唱になりました。7月のコンサートで沖縄の方々とハルミオンと心をひとつに大合唱をするのが目の前に見え、大成功間違いなしと確信いたしました。
 今回沖縄に上陸するのが初めてだった私は、17日以外はとてもいい天気にも恵まれたので、首里城や国際通りを散策したり、沖縄の風土を満喫しました。

 そして千載一隅のチャンス!だったのが、18日の夜に、年に一度の「琉球海炎祭」で花火が見れたことです。沖縄に来て、この日に花火が見れたのは、天の計らいとしか思えません。「花火と音楽が競演する」というのがテーマで、砂浜に座り真上で花火が上がるのは圧巻でした。沖縄の音楽と海と砂浜と花火。一生忘れられない最高の時間を過ごすことができました。
 今回沖縄の地を訪れ、「音楽」に対する気持ちが深まったように感じています。
晴美先生、黒田さんをはじめ全ての方々に心から御礼を申し上げます。本当に有難うございました。沖縄公演に向けて、新たな気持ちで頑張りたいと思います。



レクチャーコンサートご報告  井上清美(フルート)


 4月17日、沖縄県浦添市てだこホール練習室にてレクチャーコンサートが開催されました。その日は前日のどしゃぶりからうって変わって快晴に恵まれました。高橋晴美先生、黒田さん、古野綾さん、そして事務局の方々と一体になったレクチャーコンサートは,それは感動的なものでした。そのご報告を少しばかりさせていただきたいと思います。
 私は沖縄出身でまさに地元なのですが、そこに晴美先生がいらしてくださり、さらにはコンサートをしていただけるということ・・・本当に感激でいっぱいです。その感激を持ってレクチャーコンサートに参加させていただきました。先生の音楽はとても繊細でデリケート。そんな中に自分のまだまだな音を乗せていいのだろうかと大きな不安がありました。ここは初心にかえるべしとフルートの師匠の元へ行き現在毎週レッスンをしていただいております。そんな中のコンサート・・・ただひたすらに他のメンバーについていかなきゃとガチガチに緊張しておりました。しかし本番前に先生に励ましのお言葉を頂き、また安心してのびのび吹けるようにと優しくお声をかけていただきました。感涙しそうになりながらも気持ちは上がりいざ本番!沢山のお客様の前で晴美先生とあやちゃんとご一緒させて頂く感激・・さらにさらに音響があの黒田さんがいらっしゃるとうことで段々に気持ちがほぐれていきました。はたとお客様を見ると大粒の涙を流されている方たち・・そ のお顔を見た瞬間私も涙がでそうになりました。お客様や演奏者までも暖かい気持ちになれるコンサートなんてそうあるものではないと思います。コンサート終盤に来たころ、私は手の痺れを覚えました。緊張から痺れたのだと思います。学生の頃はよくありましたが
 最近では全くありませんでした。演奏中ずっと痺れていたのだと思いますが痺れに全く気が付かず無我夢中で吹いていたようです。こんなに集中して吹かせて頂いたのには自分自身とても驚きました。
 アンコール曲はJewelry timeです。手拍子が沸き起こりとても盛り上がりました。そしてお帰りになるお客様のピカピカの笑顔・・笑顔・・笑顔・・私自身まだまだではございますが、頑張ってきてよかったなあ・・と感じました(涙)
 帰りに聴きに来てくれていた小学校の同級生。「こんな素敵な音楽はじめて聴いた〜!!!」と、大感激されて帰っていきました。
 7月の本番に向けて反省する点は多々ありますが、このレクチャーコンサートでの会場一体化の感激を忘れず、素敵な波動の音を出せるフルーティストを目指しまして日々コツコツと努力していきたいと思います。
7月4日にご一緒させて頂く皆様、青い空、白い雲、どこまでも続くエメラルドグリーンの海、人情味あふれる沖縄の人々、そして美味しいお料理に泡盛。どうぞ楽しみにいらしてください。また、沖縄の合唱団の方々、事務局の方々、東京から素晴らしいメンバーが参ります。どうぞ楽しみにされていてくださいね。
 最後に今回大変お世話になりました高橋晴美先生、黒田さん、古野綾さん、事務局の方々、本当にありがとうございました。お世話になりました。7月のコンサート楽しみにしております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。


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