高橋晴美の音楽ネットワーク ニュースレター      

 毎日、蒸し暑い日が続いておりますが、皆様お元気でいらっしゃいますか。6月12日から3日間、梅雨真っ只中の沖縄に指揮を担当する高橋裕と共に最後のオーケストラリハーサルと合唱指導に行ってまいりました。

 往きは15:00過ぎに出発する便で那覇に向かいましたが、空の上から見る富士山の美しかった事!まるで天界を見るような思いで、暫し見入ってしまいました。沖縄に18:00過ぎに着くと、コンサート実行委員の方が迎えに来ていてくださり、ホテルにチェックインした後、夕食を済ませ、練習会場へと向かいました。昨年も「アンサンブル晴れ」の合唱練習を行った「山林舎」という喫茶店をお借りし、夜中の12:00まで「星降る夜に」の練習を行いました。翌日は、午前中実行委員の方々と打ち合わせをした後、「てだこホール」の上にある「ハーモニーホール」で、まず、沖縄県立芸術大学音楽学部有志の方々による弦楽合奏のリハーサルを行いました。その後、浦添市ジュニア吹奏楽団が加わりオーケストラの練習、そして、第1部の出演者全員合唱によるグランドフィナーレの練習が行われました。ホールに溢れる温かい音と温かい声。生の音は本当に心に沁みるのです。最後は、今回のコンサートが初演となる「夢咲き島」の練習。生のオーケストラに三線と太鼓が加わり、イントロを聴いているだけで体中の細胞が歓喜するようなひと時でした。2年間諦めずに、コンサート実現に向かって歩き続けて良かった…と、しみじみ思いました。


 新婚旅行で初めて沖縄に行ってから、再び夫と共に訪れる沖縄がこのようなコンサートであるとは…あの時想像もしない事でした。何故こんなに沖縄に惹かれるのか自分でも良く解りません。仕事に疲れた人が沖縄に住み始める話は良く耳にしますが、東京で失われてしまったものがここにはあるのです。ゆったりとした時間、青い海と青い空に囲まれて住んでいる島の人達のおおらかさと純朴さ。あれほどの戦争の傷跡を背負いながら、なおも温かく全てを包み込んでくれるような優しさが、悲しいくらい胸に沁みてくるのです。どんな事に遭遇しても、決して夢を捨てないで未来を信じて歩き続ける…私にとって沖縄=「夢咲き島」なのです。


 20余年ぶりに訪れた沖縄で、私の感じたままを音と言葉で綴った新曲「夢咲き島」。大好きな沖縄の地で、コンサートの最後に心からの感謝を込めてお届けさせていただける事が嬉しくてなりません。一生に一度の瞬間に、全身全霊を傾けて臨みたいと思っております。

2009年6月吉日
高橋晴美

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