高橋晴美の音楽ネットワーク ニュースレター   

 梅雨空の下の紫陽花が雨にぬれて本当に美しい色を見せてくれています。つい先日、埼玉県熊谷市の能護寺(あじさい寺)に行ってまいりました。境内には80種類800株の紫陽花が彩っており、鐘楼堂へ続く階段の両側に紫陽花が咲く風景は、落ち着いた中に風情があり、暫し、梅雨ならではの日本の自然を楽しませていただきました。私の家の庭にも紫陽花が咲いていますが、この紫陽花は何と1995年6月16日、阪神大震災チャリティーコンサート当日に頂いたものなのです。あれから15年、毎年美しい姿を見せてくれて、そして今も無言の励ましを私に送り続けてくれています。

 6月11日『コーラス虹の音』の初めての指導に三島まで行ってまいりました。虹の音は、遠藤いつ子さんの「高橋晴美の世界を歌う合唱団を地元長泉にも!」という熱い思いが膨らんで3月27日に立ち上げられた混声合唱団です。お一人お一人に入団の動機を伺ってみますと、作品をこよなく愛してくださっている方ばかり…。その中のお1人金子哲子さんは遠藤さんのコンサートをきっかけに虹の音に入団され、コンサートで購入したCDがきっかけとなって妹さん(小島都世さん)が同時にハルミオンに入団されました。そして、つま恋合宿のお話を聞かれた金子さんはハルミオンにも入団されることとなり、同時に小島さんのご友人も5月29日のけやきホールに聴きに来られてハルミオンに入団なさいました。素敵なお仲間の輪が広がってゆくようで、本当に嬉しい限りです。3ヶ月に1度、長泉に指導に行くのがとても楽しみになってまいりました。今後、虹の音とハルミオンの交流も深めてまいりたいと思います。

 去る、6月5日、6月13日、静岡県で2つの合唱団の記念コンサート、6月12日にはアメリカでハイチ ベネフィトコンサートが行われました。その模様をご紹介させていただきます。

 6月5日に富士市民文化会館小ホールですみれコーラス30周年記念コンサートが行われました。ご案内をいただいたものの、どうしてもこの日は先約があり行く事が出来ません。以前にもお誘いをいただきながら行く事が叶わなかった事もあり、今回は何としてもその前の練習に伺おうと思いました。

 そして遂に5月26日早朝5:30に起きて(以前は何と寝る時間でした!)、新幹線新富士より車で30分ほどのTERADA STUDIOまで行ってまいりました。予てより指揮指導者の寺田誕子さんから伺っていたすみれコーラス最高年齢97歳の市川さんに是非ともお目にかかりたいと思っていた私は、この日38度の熱と闘いながら(足の腫れからの熱で)這ってでも行きたいという想いで新富士へと向かいました。9:00に新富士に着き、ベリースローに歩きながら改札口に行くと、以前富士のコンサートで司会をして下さった原いくみさんが車で迎えにいらしていて、3年振りの感動的な再会となりました。

 平均年齢の高い「すみれコーラス」の皆様が、私の作品を心から愛して全曲暗譜で歌われるのを聴いていると、胸が詰まるほどの深い感動を覚えました。原さんの「ひとつ」の詩の朗読からスタートし、「ひとつ」「二人を乗せて」「母に贈るうた」「窓をあけてみたら」「海よりも空よりも」と聴かせていただいた私は、足の痛みもすっかり忘れ「来させていただけて本当に良かった」という思いが溢れていました。温かく懇切丁寧に指導してくださった寺田誕子さんに、心より感謝申し上げます。



 

 

高橋先生へ

 「海よりも空よりも」―初めてこの曲を耳にしたのは、今からちょうど3年前のことです。

 「ひとつ」のご縁で高橋晴美先生の曲を私たちすみれコーラスで歌わせていただくようになって何曲目かの曲です。CDから流れてくる穏やかで優しいメロディーにいつしか涙ぐんでいました。私には二人の娘がおりますが、当時大学生だった上の娘は何かにつけて反抗的で、母親としては心配な事がたくさんありました。どこのお宅もそうだったようですが、幼いころから比較的手のかからない良い子でしたので、この時ばかりは胸のふさがるような思いがしました。いつまでも、あの小さかったかわいい子供でいるわけはないと、頭ではわかっていても、なかなか子離れできないでいたのでした。

 下の娘や家族の支えもあり、娘を信じて見守ることにしました。相手を変えようと躍起になっていた時には見えなかったことが次第に見え始め、娘の成長してゆく過程での葛藤のようなものも穏やかな気持ちで見つめられるようになりました。

 この広い宇宙の中で、母子として巡り会ったかけがえのない神様からのプレゼント。そう思えばこそ、何で自分の思い通りになど出来ましょうか…初めてこのことに気付かされました。かつて私も、一人で大きくなったような態度を親にしてきたこと、心配かけた様々な事…。娘の姿を通して若かった頃の自分が思い出されます。

 本当に泣かないでこの曲を歌えたことはありませんでしたが、今はようやく心から感謝の思いで落ち着いて歌えるようになりました。私にとって「海よりも空よりも」は大切な大切な一曲です。 心からの感謝を込めて。


すみれコーラス ソプラノ西川初子


「窓をあけてみたら」を歌って

  すみれコーラス30周年記念コンサート第3部「高橋晴美の世界」の4曲目に「窓をあけてみたら」を歌いました。この歌から元気をもらいます。明るい気分になれます。

 指揮者寺田先生は、「目を閉じて聴くと20代の人が歌っている声だよ。」とおっしゃって私達を喜ばせてくれます。私の好きな窓からの風景は、家の窓をあけてみる裾野を広げた四季折々の雄大な富士山です。これが唯一の自慢できる窓でした。しかし、高橋先生の「窓をあけてみたら」に出会って、もう一つ大きな窓が出来ました。真っ青な空が広がる窓です。太陽がさんさんと降り注ぎ、命の躍動する世界が見える窓です。心がはずんで外に飛び出したくなります。自慢できる窓が一つ増えました。

 「窓をあけてみたら」を練習始めた頃は、「君」=「恋人」とイメージしました。50年前に置いてきたはずの心のときめきが、歌っているとどんどんタイムスリップして若い頃に戻ってゆく自分がいます。しらがも、しわも、腰の痛いのも忘れて20代の気分になれました。とはいえ、少し経つとそのことに何か無理を感じ、今さら?とさめた目で見る自分がいるのに気が付きました。

 今、私が会いたい「君」は誰?と思った時 すっと浮かんだのがふるさとを離れて暮らす子ども、孫でした。忙しくて疲れるが、彼らが来ると私のテンションは上がりしあわせな気分になります。「君」=子ども&孫をイメージすると自然体で歌えるようになりました。最近では、「君」は特定の人ではなく、「君」=人。私が70年の人生で出会った全ての人。窓の向こうにいる人々全てに、この詩の想いを伝えたい。さあ、今日も歌います。「窓をあけてみたら」・・・・・・

すみれコーラス アルト 押見文子


 過日はお忙しい中を富士宮までお越し頂きましてありがとうございました。憧れの高橋さんに、私達の歌を聴いて頂いた日の感激は忘れません。夢のようでした。高橋さんの曲に魅了された寺田先生に奨められて、高橋さんの曲を習い始めて以来、何曲になるでしょうか。

 溢れるような愛と美しいハーモニーに私達も魅かれて行き、先生からは詩の心を大切に歌う様にご指導をいただきました。そして珠玉の曲「母に贈るうた」に出会いました。幼くして母を亡くした私は、母のぬくもりを求め面影を追いながら歌っている自分に気が付きます。やがて自分自身が母の気持ちの様に優しいおだやかな心になっているのです。この歌は私にとって永遠に“母を恋うるうた”なのです。 6月5日私達は30周年コンサートでついに、「高橋晴美の世界」を歌いました。何処まで歌の心を表現出来たか不安ですが、心を込めて歌いました。

 お二人の良き指導者に恵まれた事、優しい仲間達、恵まれた健康そして何よりも素晴らしい曲に出会えた事、すべてに感謝しつつ、次の夢に向かって歌い続けて行こうと思います。有難うございました。 くれぐれもご自愛の上、ご活躍下さいます様お祈りいたします。


すみれコーラスメゾソプラノ 藤巻朋子

 

 6月13日(日)午後1時半より富士市文化会館(ロゼシアター)小ホールにて、25周年コンサートを行いました。おかげさまで326席のホールに370名ほど来られ立ち見や座布団に座る方など満員御礼のコンサートでした。みなさんに喜んで頂けて団員一同感謝感激でした。ハルミオンでお世話になっている主人も団員の一人です。

 旧富士川町で生まれた混声合唱団モルゲンローテは当初女性12名からなるコーラス同好会でしたが、その後混声になり私が大学時代に入っていた教育科合唱団の流れ(観客と共に楽しい合唱)をそのまま受け継いでコンサートが組める合唱団に成長していきました。25年を振り返ると、ちょうど子どもたち(上から28歳、27歳、23歳)がモルゲンと共に成長してきたことになります。子どもを連れて遊ばせながら、また下の子をおんぶしながら指導してきたことが思い出されます。今まで25年の間には数々の合唱祭や慰問コンサートなどいろいろな活動に参加させていただきました。

 そんな中、今から7年前高橋晴美先生の曲との出会いは衝撃的でした。「ひとつ」を聴いて流れる涙の意味を子どもたちと一緒に考えました。今まで味わったことのない心の奥底から湧き上がる感動はすごいものでした。それから、毎年必ず学校の子どもたちもモルゲンも共に晴美先生の曲を歌ってきました。「ひとつ」「カンターレ〜歌よ大地に響け」「海よりも空よりも」「母に贈るうた」「あした〜sure Tomorrow」「少年」「星降る夜に」「ありがとう」・・・気がついたらこんなにもたくさんの晴美先生の曲を歌わせていただいていました。

 今回のコンサートのテーマは「自然・地球・生命(いのち)〜大好きな地球だから あなたとともに・・・」このテーマで曲を決めていった時、晴美先生の曲がアンコールも含めて5曲も入っていたのです。高橋晴美先生の曲に出会ったことはモルゲンにとって大変素晴らしいことだと代表が言っていました。曲に対する表現の幅が広がり、作曲者の指導を直接いただく機会にも恵まれ、以前のモルゲンと比べて大きく成長させていただいたことに代表や主人と共に感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

 一曲目に思い切ってモルゲンの星であるバリトンの鈴木寛さんのソロで「少年」をもってきたことは正解でした。晴美先生がモルゲン用に編曲して下さったコーラスとソロがぴったりマッチしていて聴いていたお客さんがとても感動して鳥肌が立ったと伝えてくれました。「星降る夜に」も感動して涙が出てきましたという感想をたくさん聞くと本当にうれしいです。「あした」と「カンターレ」はドラムが入ってとても盛り上がりました。その中で「ありがとう」をフィナーレにもってくることはうまく歌えるかどうか不安がありました。しかし朗読の後の「ありがとう」の歌に、お客様から次のような感想を頂きました。

 ・・・じーんときました。素敵でした。心が動かされました。泣けてしまいました。この曲を聴きたくて来ました。素晴らしかったです。この曲は初めて聴きました。すごく心に残りいい曲ですね。きれいで気持ちの入った歌でよかったです。いつでもどこでも誰にでも感謝する心「ありがとう」は私にとっても最大のテーマであり喜びです。素晴らしい曲をありがとう。一番大事な言葉の歌は心にしみました。夫に出会えてありがとうといつの日か言ってみたい・・・等々


 一番不安だった「ありがとう」やっぱり歌ってよかったなあと思い、「ありがとう」の曲の重みを実感しました。それから「晴美先生の曲があらためていいなと思いました、晴美さんの歌がすてきです、ファンになりました」という方もいました。晴美先生との出会いなくして今の私もモルゲンもないと思います。本当にありがとうございました。   モルゲンローテ指揮指導、ハルミオンアルト松本 妙子

 松本妙子さんは混声合唱団モルゲンローテの指揮指導者でいらっしゃいますが、ご主人とお二人で毎回富士からコーラスハルミオンに通ってきてくださっています。出会った時から、「高橋晴美を世界に広めるのは自分の役割だ!」という熱い想いを胸に、2006年10月には富士のロゼシアター大ホールで「高橋晴美愛のチャリティーコンサートin 富士」を開催し、1500席をいっぱいにしてくださいました。 今も、熱い想いを胸に地元の子供たちに愛の歌を伝え続けてくださっています。そしてモルゲンローテさんは遠藤いつ子さんのコンサートにも出演協力してくださいました。いつも本当にありがとうございます。そして、25周年本当におめでとうございました!


アメリカ在住の会員、上田留美子様からのご報告


 晴美様 6月12日 ハイチ・ベネフィット・コンサート 無事に終える事ができました。

 直前の、嬉しい、そして、勇気とエネルギー百倍晴美さんメッセージを 本当に有難うございました。 6月12日は、とても、暑い一日でしたが、具合悪くなる方もいらっしゃらず、無事に終えられた事、まず感謝でした。準備では、色々ありましたけれど、その事によって、より、私の中の信念が 強くなり 覚悟を決めて進む事ができました。音楽を通して、人種の違いを越え言葉の違いを越えて 解りあい、心が解け合い  音楽を通して、この地球が愛に包まれる この意識を広げるために、きっかけを作りたいと思い 呼びかけ 企画いたしました。

 ここ、ベイエリア(San Jose 付近の事を そう呼びます)には、、ここは、アメリカ??  と 感じるほどに世界中からたくさんの国の人が移り住んでいます。日本人だけではなくて、違う国の人々、それも、コーラス、歌、音楽を愛している人たちとなら繋がっていけるし、それをしないのは、とても残念でならず・・・いつか・・と思っておりました。その事を、さつき会ボードメンバーの方達にご提案申し上げ、賛同を得ることができたのが、半年前です。それから、たくさんの皆様によって、準備が進み、成し遂げる事ができました。それも、ハイチの子供達への寄付を集める事もできましたし。(寄付をお願いするコンサートは、まず、演奏者とお客様とが心が解け合うことが、必ず必要だと思っているので、暖かいコンサートが出来てその上に 寄付もお願いできた事は、二重の喜びでした)

 さつき会は、3曲歌い、「窓をあけてみたら」「海よりも空よりも」を 歌いました。そして、最後に、「Cantare」! 日本人以外のグループも、歌ってくださり、感激でした。

 この曲を 合同で歌える・・という考えがあったので、この ジョイントチャリティーコンサートができたのです・晴美さんの曲だからこそです。音楽に、真実の愛や慈しむ心がなければ、とても、練習なしに合同で演奏しようという気持にはなれません。音楽に力があるから。音楽に無限の深い愛があるから、日本語を話さない人でも、伝わるのです。晴美さん・・本当に、有難うございます。

それを、指揮させていただく、チャンスをいただけたこと・・・心から感謝しています。 

上田留美子さんは、以前韓国の特集でもご紹介させていただきましたが、溢れる愛を携えて、アメリカで「Harumi's World」を広めてくださっています。

留美子さんの熱い思いにあらためて心より感謝申し上げます。

〜届け歌よ 響け歌よ 世界中に愛を乗せて〜Cantareの歌詞にもあるように、愛が世界中を駆け巡って、一日も早く、戦いのない平和な時代が訪れる事を願ってやみません。

 

♪  ハンドベル世界大会で「ひとつ」を演奏  ♪

 来る8月3日から7日まで大阪でハンドベル世界大会が行われます。テーマは「Echoes for Peace」。
『音楽の力で、私たちが国を超えた友情を育み、笑顔の輪を広めてゆくことができれば、どんなにすばらしいことでしょう。ひとりひとりの平和への願いが、ハンドベルを通じてひとつのメッセージとなり、多くの人に届ける事ができる、私たちはそう信じます。2010年夏、日本で第14回ハンドベル世界大会が開かれます。Echoes for Peace−世界中のリンガーたちと心を合わせて、大阪の地から平和の鐘を響かせましょう。』(プログラムより)

 この大会に日本から出場するグループが『ひとつ』を演奏なさるとの事で、今練習に励んでいらっしゃいます。私も、7月にその練習を聴かせていただく事になっております。

 ハンドベルは、2009年に秋田市聖霊高校ハンドベル部が演奏してくださった「母に贈るうた」を、収録されたCDアルバムで聴いた事がありますが、人と人が心ひとつにならなければ演奏できない楽器だけに、見事な演奏を聴いて心打たれました。しかし今回は生演奏を耳に出来るので、今からとても楽しみです。

2020年広島オリンピック招致応援の署名ご協力ありがとうございました。6月29日で46万人を越えたとの報告が入っております。愛に満ちた新しい時代の幕開けを、日々祈り続けたいと思います。



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