「ひとつ」誕生10周年コンサート 広島に決定


 紫陽花が雨に美しく光る今日この頃ですが、皆様お元気でいらっしゃいますか。6月9日10日晴海で行なわれましたJazz in Harumiのコンサートには、お忙しい中お越しくださいましてありがとうございました。心より厚く感謝御礼申し上げます。その時の模様は後ほど対談で述べさせていただきたいと存じます。

 さて、早いもので1995年6月16日に阪神大震災のためのチャリティーコンサートを横浜のエクセレントコーストで開催してから10年が経ちました。皆様もすでにご存知のように、このコンサートの準備をしている時に、「ひとつ」「母に贈るうた」「二人を乗せて」が生れました。お蔭様で「ひとつ」「母に贈るうた」は全国小学校、中学校、高校、を始め、全国の合唱団で歌われるようになり、「二人を乗せて」は音楽之友社からCD付きで合唱曲集に取上げられました。特に「ひとつ」は1996年にCDを世に出して以来海外でも歌われるようになりました。

 今がこんな世の中だからでしょうか、最近では各学校で子供たちがコンサートのアンコールでこの曲を歌いたいという動きが多くなり、これからの時代を担ってゆく子供たちの心の訴えを感じずにはいられません。

 一方、1999年8月6日広島の原爆投下記念日に、中米グァテマラにおいて、グァテマラ国立管弦楽団と共に、グァテマラのソプラノ歌手に歌っていただき「ひとつ」を演奏したのがオーケストラとの初めての共演でした。小松一彦さんに指揮をしていただく最初の曲となったわけですが、この日のプログラムの中に、グァテマラ在住の現代作曲家ホルへ・サルミエントスさん作曲の「ヒロシマのピカ」が入っていたのです。リハーサルでこの曲を聴く度に、胸がえぐられるような悲しみが走り「二度とこんな事があってはならない」と言う思いが突き上げてまいりました。本番で、「ひとつ」を弾かせていただいた時の情景は今もはっきりと目の奥に焼きついております。間奏の間、私はホールの天井を見上げ、広島に思いを馳せました。そして愛が地球を駆け巡る事をイメージしました。あの時から、広島で「ひとつ」を演奏させていただける日がいつか訪れるのではないか…と漠然と思うようになったのです。

 広島から毎月レッスンに来られる茶谷さんの熱いお気持ちと、聖パウロ書院の深堀シスターのご尽力によって、12月10日に広島のアステールプラザ(広島中区民ホール)中ホール(500人収容)にて、10周年コンサートを開催する事に決まりました。

 Vocalに目黒まりさんをはじめ、遠藤いつ子さん、女声コーラスハルミングの他、高橋晴美トリオの出演を予定しております。もしもお時間許されましたら、是非この時空間をご一緒しませんか。一人でも多くの方のご賛同を心よりお待ち申し上げております。 梅雨の折、どうぞお風邪など召しませぬよう、お健やかにお過ごしくださいませ




   高橋晴美

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